十六年式特殊弾頭迫撃砲

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16th Year Type Tactical Nuclear Recoiless Gun

【概要】
民主連邦陸軍が少数配備・運用する大型の無反動砲。
極めて特殊な弾頭…すなわち核弾頭を歩兵部隊が発射するために作られた。
とどのつまりは核兵器なのである。
ある意味民主連邦軍の無神経さを最も端的に表した兵器と言えるだろう。
一応は通常弾頭を使用し、普通の重迫撃砲としても運用はできる。


【開発経緯】
世界各国の軍隊の中でも民主連邦軍ほど倫理観にかけた軍隊はないであろう。
この恥知らずの軍隊は、化学兵器を堂々と保有していたし、そのことを公言すらしていた。
国軍にとって最優先は戦闘を少しでも有利に進めることであり、また民主主義国家でもないため体面を繕う必要すらなかったのである。

そんな国が頂点にして究極的な兵器である核兵器に手を出すのは無理もない問題であった。
既に民主連邦海軍では核兵器を運用しており、陸軍が運用するのも時間の問題であった。
どうしようもない基礎技術力の低さは、隣国であり同盟国であるアストメリア共和国の高水準な技術力によって非公式に支えられ、民主連邦は核技術に関しては先進的に特化した歪な軍隊であったのである。

民主連邦陸軍は慢性的な火力不足を自覚しており、その対処法として手っ取り早く核兵器を運用することを考え付いた。
歩兵部隊や砲兵部隊は、機械化の遅れから軽量な砲を中心としてせざるを得ず、不徹底な砲撃から甚大な損害が突撃部隊に出ていることが従来から指摘されていたためである。
そこで陸軍兵器局は敵前線に大穴を開ける程度の戦術核兵器の配備を思いついたのであった。
歩兵部隊が運用できるような、軽量で簡易な核兵器が欲しかったのである。
当然ながら、そんな極小サイズの核兵器の開発なんて民主連邦では土台不可能であったため、いつもの通りにアストメリア共和国の最先端軍需企業、STUD SYSTEMS(以下SS社)に非公式で依頼することになったのであった。

野砲
〈陸軍で平均的な火砲である75mm歩兵砲。当然ながら低威力であった。〉

誉れ高いSS社開発陣は恐ろしい技術力を見せつけ、わずか半年で核兵器の小型化とその発射装置の試作に成功した。
試作兵器は民主連邦に持ち帰られ、核弾頭の使用も含めた実験が行われたが、それは凄まじい威力だった。
ただし民主連邦軍の末端兵士は核兵器なんて知る由もなく、実験に参加した多くの兵士が過剰に被爆したという。
いずれにせよ、この実験結果に狂喜した民主連邦高官達は早速量産を指示したのであった。

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〈試験場にてその破壊的な威力に呆然とする兵士達。ガイガーカウンターは鳴りっぱなし。〉


【性能】
核弾頭は炸裂した地点から半径300mの人員を即死させる威力を誇る。
この限定的な高殺傷力により、敵の塹壕含める防御地点を一挙に無力化させるのが目的であった。
ちなみに核弾頭はすべて輸入により手に入れており、その保管施設までもSS社によって構築されたという。
なお前線部隊に配備したところ、末端の兵士達が木箱に本弾頭を入れて保管し、放射能漏れするケースが幾たびもあったため、現在はその保管用の箱までもが特注で輸入されている。
唾棄すべき極めて特殊な弾頭を使用する以外は、少々大きな無反動砲といったところである。

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〈発射地点に就く兵士達。彼らの多くは既に汚染されている。〉

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〈核弾頭が納入される様子。末端の兵士は放射能に関する知識を持ち合わせていなかった。〉


【運用】
歩兵部隊が使う一方、弾頭の保管や調達が難しいため、一部の部隊しか保有していない兵器である。
調子に乗った民主連邦陸軍は一人用の戦術核弾頭発射機までも試作したが、射手の安全上数百メートルもの遠距離に飛ばさないといけない機構を持たないといけないため、とても重くなってしまいあまりにも実用的ではなかった。
また放射能漏れも酷く、非人道的なことに定評のある民主連邦ですら試作兵器どまりで終わったのであった。

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〈試製個人用核兵器。重すぎて射手がよろめき、自爆しかけたので中止となった。〉

流石の民主連邦陸軍も未だにこれを戦場で用いたことはない。国際的非難は必至だからである。
ただし本国が侵略される等、危急存亡の事態には容赦なく用いられるであろうと考えられる。
そうなった場合、敵も味方も苦しむことは必至であろう。




【開発後記】
アストメリア共和国のポポさんに作っていただいたデイビークロケット的な戦術核兵器です。
省略されたパーツで大変かっこいいですね。
1950年代後半から60年代前半の核兵器をとにかく多用するロマンと滅亡間近あふれる世界が大好きです。
個人用核兵器は露骨にフォールアウト4の影響とか受けています。

十二年式重機関銃

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12th Year Type Heavy Machine Gun


【概要】
民主連邦軍が配備する制式重機関銃。誉れある国産兵器である。
口径は7.7mm。既に配備されていた七年式歩兵銃改と同じ弾薬を使用する特徴を持つ。
歩兵部隊の頼れる相棒であり、万年火力が足りない軍を支える存在である。
ただしとてもとても重い。弾薬も含めると更に重い。


【開発経緯】
民主連邦軍の根幹を通底する思想は精神主義、そして銃剣主義であった。
例えどのような防御陣地であろうと、精兵による鋭い銃剣による突撃は万難を排すと考えられていたのである。
諸外国から見れば顧みられもしない遅れた発想であったが、当の本人達は極めて真面目であった。
勿論そこには末端の一兵士の居場所は存在しないのであった。

しかし数度に渡る華南共和国内での戦闘は理想を打ち砕き、19世紀的ロマンを粉砕した。
そこは現実が支配する戦場であったのである。
劣った戦略を持つ民主連邦派遣兵達は泥の中にのたうち、銃弾になぎ倒され、骸を晒した。

敵対する軍閥勢力の中で最も猛威を振るったのは機関銃であった。
特に口径12mm相当の西方の国から輸入された重機関銃は破壊的な性能を持ち、唸る作動音を聞くだけで民主連邦兵を震え上がらせた。
この恐ろしい重機関銃は歩兵突撃を粉砕するだけでなく、貫徹力の高さにより装甲車両さえ葬ることができたのである。

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〈重機関銃により破壊された民主連邦陸軍装甲車両。背面ならば十分に撃破することができた。〉

以上の散々たる結果を鑑み、民主連邦兵器局は歩兵部隊が使用する機関銃の配備を大慌てで決定することにした。
そして早急に大量に数が要り、恒久的な整備が必要なことから、国産にすることも併せて決められたのである。
いつものように陸戦兵器に定評のある銀星重工に出された「新型機関銃」の要望書の大枠は次のようであった。

・補給上の観点から歩兵銃と同様の弾薬を使用すること
・銃身の長寿命化を狙い水冷式にすること
・安定した射撃を可能とするため三脚式にすること
・2~5名の歩兵で運用できるよう三脚を折り畳み式にし、重量を抑えること

この要望は特に精密技術に劣る民主連邦工業力ではなかなかに野心的なものであった。
つまりはコンパクトな機関銃が出来ない訳であったため、必然的に重機関銃となった。
そして工作精度も全体的にあまりよくなかったので、量産しても不良が出にくいように余裕を持たせて設計し、更に重くなったのであった。
様々な他国の様々な機関銃を参考にし、場合によってはパクリつつ、銀星重工開発部は何とか半年後に試作品を兵器局に提出したのであった。
兵器局は満足し正式に量産を開始、兵士の受難はここから始まったのである。


【性能】
本機関銃は量産性と整備性に振り切って設計されたため、信頼性は極めて高かった。
本国の熱帯雨林、華南共和国の峻険な山岳地帯や極寒の戦場、どのような場所に運び据え付け射撃しても滅多に故障しなかったという。もちろん他の兵器は頻繁に故障したが。
前線の兵士達はその無故障性に喜び、「唯一の友人」「戦友が動かなくなってもこれだけは動く」等と絶賛された。
また、歩兵銃の弾薬を使用する設計も好評であり、兵站上の問題を劇的に解決した。

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〈射撃を敢行する民主連邦兵。本機関銃は2名ないし3名で運用された。〉

十二年式機関銃最大の問題はやたらと重量過多なことであった。
重量の主な要因は銃身であった。巨大な外筒が纏わりついていたためである。
外筒には銃身を冷やすために水がたっぷり入っており、それがさらに取り回しを低下させた。
民主連邦の未熟な工業力は熱に耐える特殊鋼の量産もままならなかったのである。
結果としてなるべく負担を与えないように外筒が巨大化したのであった。

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〈3名で運搬することができた。どのパーツも30kg程度あって足腰を効率よく痛めることができる。〉

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〈射撃状態の様子。本機関銃はベルト式給弾が主であった。〉

他にも射撃手が照準で狙うと左手で引き金を操作せざるを得なくなる、でかくて目立つ等細かい欠点はたくさんあった。
初の国産機関銃上いろいろと致し方ないことであったのである。


【運用】
十二年式機関銃は急ピッチで量産され、歩兵20名につき1挺という割合で配備された。
これにより、民主連邦陸軍歩兵は飛躍的に火力が高まったといえよう。
歩兵火力だけはやたらと高い軍隊だったのである。

一個大隊
〈歩兵20名で重機関銃が1挺配備された。この数が民主連邦陸軍の基本単位である。〉

一方で派生型は多くなく、ほとんどが歩兵部隊によって使用された。
装甲車や飛行機の防御機銃にする案もあったが、とにかく重く取り回しが良くなかったので敬遠されたのである。
ただし、即席でたびたび本機関銃が輸送車両や貨車に取り付けられている例はしばしばみられる光景である。

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〈四輪自動車に備え付けられた十二年式機関銃の例。取り回しは凄く悪いはずである。〉




【開発後記】
たった数パーツだと製作したとは微妙ですが重機関銃です。
兵員に一定割り当てる感じがいいです。やはり近代軍隊の基本ですからね!



殄Ⅰ型重戦闘機ピルム

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Type Ⅰ Heavy Fighter Plane Pilum


【概要】
民主連邦陸軍が保有する双発重戦闘機。意気揚々な国産機である。
空力的に洗練された流線形でスマートな機体が特徴。
主な任務は制空だが、何と一機で制空・爆撃・偵察と様々な任務ができるように設計されている。
戦闘機としても重武装である。とってもお得だ!
もちろんそんな都合のいいことがなく、重篤な問題を抱えながら本機は今日も元気に民主連邦の空を飛び回っている。
ちなみに「殄」は長距離を飛び、敵地を制圧する制空戦闘機につけられる名称である。

【開発経緯】
撃Ⅰ型戦闘機「グラディウス」の運用に成功した民主連邦陸軍。
グラディウスの量産により民主連邦航空技術の基礎は構築されたことは疑いない。
いよいよ満を持して設計から量産まで国産化する時が来たのであった。
グラディウスは優秀な戦闘機であったが、要撃戦闘機的な色彩が強かった。
大馬力エンジンで小柄な機体は敵地に打って出て、敵戦闘機をあらかた落とし、制空権を奪取するような任務には向いていなかった。特に航続距離が足りなかったのである。


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〈撃Ⅰ型戦闘機「グラディウス」。いろいろと小型なため航続距離はなかった〉


外征を志向した軍隊である民主連邦陸軍兵器局は、それではいかんと長距離戦闘機を国産化することを決定する。
そして遠隔地で重武装を発揮できる余地が多いと判断し、新型戦闘機は双発機とすることにしたのであった。
使用するエンジンは「グラディウス」にも使われた大馬力空冷エンジン「シリウスA型」である。

その一方で民主連邦陸軍は貧乏な軍隊である。
陸軍上層部の幾方面から「どうせ双発機にするなら多用途に使えるようにしよう」という声が上がった。
事実発動機の出力には余裕があった。
そのため陸軍上層部、前線司令官、機甲部隊、歩兵部隊と様々な将官から出る様々な要求をほぼ際限なく仕様書に盛り込んでしまったのであった。
届かないのは最前線に立たされる将兵の声だけである。

こうしてできた要求仕様書「F1/16」に受注メーカーである銀星重工は目を剥いた。
主な要求をまとめると「戦闘機・爆撃機・偵察機として満足に使える双発重戦闘機」というものであった。
律儀な銀星重工設計部はすべて実現しようと躍起になって取り組んだ。

遠隔地を駆け、敵航空機を叩き落す双発重戦闘機としては後方に大口径の機関砲を搭載した。
爆撃機としては速度を稼げるように流線型を志向し、複数個所に防御機銃を搭載した。
そして偵察機としては長時間飛べるように胴体下部に大容量燃料タンクを装備した。
設計は要求に沿おうと極めて総花的なものとなったのである。

製作された試作機は流線形を志向したため双発機としてかなり飛行性能が高い機体となった。
特に高速性は申し分なく、単発単座の撃Ⅰ型戦闘機に匹敵するぐらいであった。
問題点は後方の視界確保のため双垂直尾翼式にした結果安定性が不足していたぐらいで、これも垂直尾翼を一枚付け足すことで解決した。


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〈試作翼と武装を公開する銀星重工設計陣の様子。着実にフラグは積み重なる〉


これはいけるぞと陸軍兵器局は早速銀星重工に量産を命じたのである。
主要任務は制空なため戦闘機という名称だが、場合によっては爆撃も偵察もできることを当然見越してのことであった。
これにより複数機種の航空機をわざわざ配備運用することもなくなり、極めて効率よくかつ経済的に大航空部隊を編成できる。
陸軍上層部はそんな(捕らぬ狸の皮)算用を立てていたのである。

こうして生産し順次配備された殄Ⅰ型双発戦闘機は前線将兵から「何か凄い最新鋭の戦闘機が配備されるらしい」と大変な期待を一身に受けたのであった。
その全金属性の近代的でスマートな姿はその期待に全身で応え、歓喜の声で迎えられた。
しかしその声が絶望と怨嗟の声になるまで時間はかからなかったのである。


【性能諸元】
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【乗員3名 武装20mm機関砲×1 13mm機関砲×3 100kg航空爆弾/焼夷弾×4】

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二基の「シリウス」空冷発動機。
基本的には撃Ⅰ型戦闘機と同じものだが、双発にするため回転方向の調整など小改造を施したためB型と呼称される。

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偵察機としての運用を見越して広い視界を確保するため、大型のキャノピーが機首に配置されている。
しかし操縦席は機銃席の後ろにあるため絶妙に見えない。
防御用武装として13mm機関砲が最前方に1挺装備されている。

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必殺の後部銃座は20mm長機関砲。
後ろから追ってくる戦闘機を追い払うどころか一撃で屠れることを狙い搭載された。
弾数が一弾倉20発、更に交換も含めて80発しか搭載しておらずいろいろと不安が残る銃座である。

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主翼を展示公開した写真。楕円翼が特徴的である。
翼内機銃は13mmが1挺ずつ搭載されている。
小型爆弾(100kg相当)も合わせて4発載せることができる。

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流線形が美しい本機。
試作型・初期生産型はそれに合わせて引き込み脚だが、後に着陸時やたらと主脚が折れ、以降固定脚になってしまった。
速度はあんまり変わらなかったから気にしないことにしている。


【実戦】
満を持して実戦に投入されたのは民主連邦陸軍の多くの他兵器と同じく華南共和国内の敵対軍閥との争いであった。
ろくな航空戦力を持たない敵勢力に対し爆撃は効果的と考えた軍上層部は、早速本機を爆装させ威風堂々出撃させたのであった。


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〈前線飛行場でグラディウスと共に待機するピルム。中期生産型なので固定脚である〉


結果はあまりにも惨めなものであった。
まず爆弾搭載量が爆撃機としては僅か100kg×4と到底少ない内容であった(ちなみに撃Ⅰ型戦闘機は100kg×2が搭載できた)。
いくら大編隊を組んで爆撃を仕掛けたとしても打撃力が乏しいことが判明したのである。

また戦闘機としても鈍重で、敵の対空砲火をよけつつ爆撃、そして機銃掃射なんてことは不可能なことが明らかとなった。
単葉戦闘機相手だと容易に後ろをとられてしまうことが判明したのである。

そして最も重要な欠陥として偵察任務用に搭載した胴体下部の大容量燃料タンクは被弾すると容易に漏出し、最悪の場合火だるまになるということがわかってしまった。
意気揚々と爆撃に向かったピルムの少なからぬ数が被弾炎上墜落し、僚機が燃え堕ちる様相を見た他の搭乗員の士気は軒並み下がり、乗機拒否が相次いだという。
結局のところ戦闘・爆撃・偵察に使える多用途機なんてものは全て幻想にすぎなかったのだ。
後に残ったのは中途半端で高価な駄作機なのであった。

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問題の胴体下部燃料タンク。
大容量だが対空砲火に当たりやすく、簡単に火が付く。


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〈横から見た本機。後部の長20mm機関砲が目立って印象的である。でも弱い〉


それでもたくさん量産してしまったこともあり、また航続距離だけはそれなりにあるため現在も主要な航空部隊に配備されているという。
将兵からの愛称は「火の鳥」である。



【開発後記】
器用貧乏な万能双発戦闘機、1930年代中ごろにありそうな感じを狙って作ってみたものです。
特に前面キャノピーがいい感じになりました。なかなかスマートでかっこいい!って感じです。
開発方面の参考はフランス軍のBCR計画辺りを基にしています。
グダグダ感も含めてなかなか好きなお話ですね。

撃Ⅰ型戦闘機グラディウス

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Type Ⅰ Interceptor Plane Gradius


【概要】
民主連邦陸軍航空隊の数的主力を務める単座単葉のレシプロ戦闘機である。
同国初の全金属製単葉戦闘機であり、設計から製造に至るまで友好国の航空機メーカーの手厚い支援を要した。
そのため本機が配備された際、その洗練されたデザインから、陸軍は国内外に最新鋭戦闘機として喧伝した経緯を持つ。
ちなみに名称の「撃」は要撃戦闘機として民主連邦陸軍で使われていることを示す。

1000馬力超えの大型空冷エンジンを装備する頑丈な機体であり、優速性と防弾性能に定評がある。
一方で格闘戦は苦手であり、また航続距離も平均して劣る。迎撃戦闘機としての性格が強い。
その無骨で寸胴な姿はまさしく民主連邦陸軍航空隊の象徴であり、現在でも多くの将兵に愛され、今日も連邦中の空を元気に飛び回っている。


【開発経緯】
硬直した組織、そして全般的な機械工学技術不足の結果、諸外国と比較して旧式兵器を運用することに不名誉な定評がある民主連邦軍。
その中でも著しい遅れが指摘されていたのが航空機分野であった。
民主連邦には陸海軍それぞれに航空隊が存在していたが、その何れも型落ちの複葉戦闘機を主力としており、以前から質的不足が指摘されていたのである。

保守的な運用思想にどっぷり染まっていた民主連邦軍上層部達も、さすがに自分の居場所や首都が爆撃に対して無防備である状態は危機感を持って受け入れられ、連邦内の有力軍需企業に新型戦闘機の要望書を送ったのであった。
陸軍は「十五年式試作戦闘機計画要求書」を提示し、各メーカーに協力を呼びかけたが、銀星重工のみの参加となった(当時民主連邦内で航空機が設計可能な会社は他に2社存在したが、海王社は海軍の戦闘機設計で忙しく、また弱小メーカーである赤星発動機は銀星重工による圧力で辞退していた)。

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〈銀星重工開発部社員たち。青い制服は理工学エリートの証だ。〉

計画要求書では「全金属製」の「単座単葉」戦闘機であることが前提として求められた。
更にまだ影も形もない1000馬力空冷エンジンを搭載することまで指定されている。
いずれの条件も民主連邦ではほとんど未知の領域であり、独力での開発が困難と直感的に悟った銀星重工は海外の優秀な航空機メーカーと提携する方法を選んだ。
提携した海外メーカーもほぼ未開拓といえる民主連邦軍需は魅力的に映ったようであり、かなり前向きに協力した。
その結果製造機械を含む優秀な機材や技術者が民主連邦国内に流れ込み、連邦の航空技術は格段の改善を見せるようになったのである。

ほぼ他人任せとも言える開発チームの奮闘の結果、設計からモックアップ、試作まで極めてスムーズに進んだのであった。
試作機第1号は要求書提示のわずか半年後に姿を現した。
羽布織の複葉機に見慣れていた民主連邦の軍人達が全金属製単座単葉機を見てその近未来的な姿に驚嘆したのはある意味当たり前だったであろう。
ある航空将校は「試作機は光でキラキラと反射しており、その機体は未来を纏っているように見えた」と書き残している。

輝く全金属製であることから、ラテン語で短剣を意味する「グラディウス」と名付けられた本戦闘機は民主連邦航空技術の飛躍であり、マイルストーンとなった。
もっとも殆ど外国の技術を用いて(治具や製造機械も含めて!)造られたという点は民主連邦軍の後進性を示すことでもあったのである。

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〈横から見るとかなり寸胴で特徴的な機体である。右側面には必殺の13mm機関砲が装備されている。〉

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〈空冷発動機「シリウスA型」は故障が少なく整備も楽なことから百姓エンジンと呼称された。〉


【性能】
本機は以前運用されていたいずれの戦闘機も凌駕する性能であり、また量産性も考慮されていることから、量産からいくばく経たずしてほとんどの一線級航空部隊で運用されることになった
。配備にあたって最優先されたのが首都の防空部隊であり(首脳陣にとって自分の身を守る事が何よりも重要であった)、その後火種を抱える北部の国境地帯へ次々と送られていった。
前線の兵士達はその先進性に驚き、多くは歓迎した。

配備時に戦闘機パイロットや航空参謀を巻き込んで議論されたのが「旧式の複葉機に格闘戦で勝てるのか」というものであった。旧型機を好む一部の軍人達は複葉機の方が旋回性能に秀でているため、格闘戦において本機は旧型機に劣ると主張したのである。
実際に模擬空戦が何度か行われ、その結果確かに複葉機の方が旋回性に優れているものの、格闘戦で決定的に不利になるような差はなく、一撃離脱戦法に徹すれば圧倒的にグラディウスの方に分があることが判明した。
この議論はその後爆撃機が高速化したこともあり、徐々に終息した。
この結果格闘戦主体であった航空戦術が一部見直されることとなった。本機の配備はドクトリンまでも変えたのである。

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〈前線飛行場で待機するグラディウスの群れ。臙脂色の国籍カラーが映える。〉

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〈出撃直前の様子。本機は民主連邦陸軍作戦戦闘機の大半を占め、どこの飛行場でも見れる〉

十六年式戦闘機の欠点としては航続距離と飛行時間の短さが上げられる。
小型の機体に大馬力エンジンを積んでいたため、開発時から脚が短くなる事は指摘されていたが、海軍と比べて陸上の飛行場がある陸軍は問題が少ないと考えたのであった。

しかしいざ配備してみると、爆撃機を直衛できない点や頻繁に着陸補給を要求される点に対する不満が随所から起こった。
これは民主連邦北部にある華南地域への干渉紛争が勃発した際、長距離爆撃機隊に本戦闘機がエスコートできず、爆撃機に被害が続出したことから更に不安が高まった。

兵器局はそれに対して燃料搭載量を増やした改良型増槽を泥縄式に開発・運用したが、重い増槽を付けた分燃費が悪化し、抜本的な対策にならなかったのである。
本機は迎撃機的な要素が強く、打って出るような戦闘機の必要性を認識した民主連邦軍は新たな戦闘機を開発することになる。

なお当初の十六年式戦闘機スパタの武装は機首に7.7mm機関銃を2挺装備したのみであった。
しかし運用を重ねるごとに敵爆撃機に対する迎撃が主目的となり、威力不足が指摘されたために、改良型には13mm機関砲が機首の片側に取り付けられている。
13mmには焼夷弾や炸裂弾を搭載することができたため、これにより大型機にも有効なダメージを与えることが可能となった。
その一方で機体の片側に大型の機関砲を載せたことから重量増大並びにバランスが崩れ、空力的にも悪化したことから少なからず速度が低下したのであった。
また13mm機関砲は中軸から少し外れた場所に取り付けざるを得なかったため、小型機に対する命中精度も微妙である。
しかし大型機やソフトスキン車両を屠れる能力を得たため、現地部隊からはおおむね好評であった。

現在戦闘機として民主連邦陸軍航空隊各部隊にて運用されているほか、頑丈な機体と馬力のある発動機を活かして戦闘爆撃機としても重宝されている。
なお搭載武装としては250kg爆弾を2発積むことができ、地上攻撃の際に一役買っているという。




【開発後記】
レシプロ戦闘機に回帰してから初めての作品。
といっても缶詰パスタさんからいただいた設計図を起こして作っています。
とにかく30年代後半の先進機体って雰囲気がかっこいいのです。ありがとうございます!

民主連邦について

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管理人が作った架空国家、レゴランド民主主義連邦についての基本設定。楽しいでっち上げです。
基本的に民主主義と名前がついている国はそんなに民主主義じゃないような気がします。


・レゴランド民主主義連邦について…その地理や国勢


・民主連邦の指導者たち

・民主連邦の軍需企業について

プロフィール

けーにっひ

Author:けーにっひ
駄作兵器と失敗兵器と旧兵器が大好きな人。
ロマン溢れるいろいろと歪んだ兵器をレゴで作るのが趣味。

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