華北帝国軍 Ic-3a 75mm平射狙撃砲

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North Mandarin Empire Ic-3a 75mm Snipe Infantry Canon


【概要】

華北帝国陸軍歩兵部隊が扱う軽量歩兵砲である。
「狙撃砲」とは聞きなれない言葉だが敵の機関銃陣地等を破壊するために用いる背が低い軽砲のことである。
その目的の通り通常の野砲と異なり車輪がなく、体高も低く造られている。
現代世界においてこのような古いコンセプトの方を採用している軍は世界広しと言えども華北帝国軍ぐらいであろう。
とはいっても歩兵部隊支援の為多用途に使われている。高射砲として使えなくもない。


【開発経緯】

敵の防御陣地は歩兵部隊にとって厄介な代物であることは疑いようのない事実である。
更にそれがべトンによって強化され、機関銃等が据えつけられると突破は困難になる。
王道の解決策としては砲火力を集中させるのが挙げられるが国力が貧しい華北帝国にとってそれは厳しいものであった。
戦時になった想定の場合砲弾の安定的な供給さえ臨めなかったのである。

帝国軍需省はその打開策としていわゆる「狙撃砲」というものを考案した。
歩兵部隊によって前線で運用され、命中率がよく、直接射撃で敵強化陣地を粉砕するというものである。
もっともその考えは実は相当古かったのだが当然誰も気づくことはなかった。
アイデア自体は軍内部でも好評であったため早速新式の砲を民主連邦の巨大軍需企業、銀星重工に発注することにした。
華北帝国では独自の近代火砲を作る技術がなかったためである。

狙撃砲の条件は以下の通りであった。
高初速であること。命中精度を高めるためである。そのため長砲身が求められた。
砲の体高が低いこと。なるべく目標に近づき、発見されにくくするためである。
軽量であること。歩兵部隊が運搬でき、配置転換も容易にすることで反撃を受けにくくするためであった。
他にも補給上の観点から既存の砲と共通する弾薬を使用できる党の条件が盛り込まれた。
帝国から外注を受けた銀星重工は半年の製作期間で無難にまとめあげたのであった。
銀星重工は相当数の対価も帝国より得たようである。

こうして新式の狙撃砲は華北帝国陸軍歩兵部隊に配備された。
帝国陸軍では大隊ごとに一門配備される「大隊砲」という扱いになっている。要は歩兵砲である。
ろくな火砲がない華北帝国軍にとっては有り難い代物であった。
設計思想自体はレトロなものであったがその軽便さ、万能さは十分使える物だったのである。

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【口径75mm 操作要員4名 最大射程2000m】

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一目でわかる通り車輪はついていない。
直接照準が基本であるため射程もあまり長くないが対戦車にも一定の効果がある。

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軽量のため歩兵で担いで運ぶことができる。
行軍時には分解して運搬するのである。

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擬装した本砲。
ちなみに俯角を大きくとれるのは高射砲としての運用も狙って作られたためである。
もっとも直接照準なので全く当たらない。示威程度にしか使えないのである。


【実戦】

実戦ではまだ使用されたことがない。
しかし帝国歩兵部隊の主力装備であり帝国軍のいるところどこでも見ることができる。
演習でも使用されているがそこまで目立った欠陥はないようである。
民主連邦軍では狙撃しなくても飽和攻撃できるという強気な理由で採用されなかった模様。



【開発後記】

かつて旧日本陸軍では狙撃砲というコンセプトの兵器がありました。思いっきりそれをモデルとしています。
本当はもう少し小さく低くしたかったんですが俯角とかつけるとどうしても背が高くなりますね…うーん。
ドロイドの脚とか今一つ使いどころが見つからないパーツを昇華させることができました。よかったよかった。
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華北帝国陸軍 Ic-2b 75mm野砲/民主連邦陸軍 機動九年式七糎半野砲改

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North Mandarin Empire Ic-2b 75mm Field Canon
Democratic Union Of Legoland 75mm Motorized Infantry Gun 9th Year Type (improved)


【概要】

華北帝国陸軍砲兵隊が用いる主力野砲である。
民主連邦陸軍が用いていた機動九年式七糎半野砲の改良版であり、命中率と射距離が少し改善した以外は元のものとそこまで変わらない。
野戦砲としては軽量でありろくな牽引車を持たない帝国軍にとってはある程度役に立つ砲である。
ちなみに元の砲と異なり歩兵部隊直轄ではなく砲兵隊が扱うものに変更されている。


【開発経緯】

数ある時代遅れ兵器を持つ帝国軍の中でもっとも進歩していなかったのは砲兵隊であろう。
何しろ未だ前近代的な前装砲を使っていたのだから。
砲数はやたらあったが前装砲ならばただのかかしである。
帝国軍の高官たちもその点は熟知しており一刻も早く後装式の最新野砲導入を望んだのであった。
というわけで早速同盟国(と言うか実質的な宗主国)である民主連邦に砲の輸入を頼んだのである。
条件は二つ。
なるべく軽いこととなるべく安いことである。
帝国軍は馬しか牽引手段がなかったし、後進国の多分に漏れずあまりお金がなかったのである。

民主連邦とってもこの提案は渡りに舟であった。
その頃民主連邦陸軍では歩兵砲を機動九年式七糎半野砲から機動十五年式七糎半野砲に改良している最中だったのである。
機動九年式野砲が大量にお役御免となり、一部の訓練部隊以外使用しなくなっていたのである。
どうせ余るならばと考えて中古の機動九年式野砲を大量に帝国に格安輸出したのであった。
これは帝国軍ではIc-2a 75mm野砲と呼ばれることになる。

中古の機動九年式七糎半野砲が売れて余裕ができた民主連邦兵器局はどうせならということで同砲の改良版も検討し始めた。
製造に関しても最新の歩兵砲である機動十五年式七糎半野砲と互換性がある方が都合がいい。
また帝国としても射程距離の延伸や軽量化は嬉しい話であった。
特に馬匹にほとんど運搬を頼っていた帝国軍砲兵隊にとって軽量化は重要な要素であったのである。

と言う訳で機動九年式に機動十五年式の砲身をつけたり砲架を軽量化したりいろいろな改造を加えて本砲は完成した。
結果として重量は3割低下したが射程距離も伸び、また砲尾も改善したため速射性も向上したのであった。
こうして帝国用に改造された機動九年式(民主連邦名:改機動九年式七糎半野砲)は帝国の主力野砲の座を占めた。
帝国名ではIc-2b 75mm野砲と呼称され、順次配備されるようになるのである。

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【口径75mm 操作要員4名 最大射程6000m】

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演習にて同砲を扱う帝国軍砲兵隊。
砲隊長1名、装填手1名、照準手が2名の構成である。


【実戦】

華北帝国軍自体あまり対外戦争を経験したことがないためこの砲が戦闘に使われたことは皆無である。
ただし主力野砲として位置づけられたため帝国国境線や陸軍基地、更には沿岸警備などありとあらゆる場所で見ることができる。
民主連邦軍が使用する機動十五年式野砲と比較すると少々重いが使い勝手はそこまで変わらない。
帝国と民主連邦の合同軍事演習でも一定の性能を見せているようである。

民主連邦陸軍でも機動九年式野砲の改良版としての位置づけで一部の部隊に同砲が配備されている。
機動十五年式野砲の更新が間に合わない部隊を中心に運用されているようである。
民主連邦で運用されている方でも二線級部隊への配備が主のため実戦運用はされていない。
民主連邦軍では砲兵ではなく歩兵が扱う砲として運用されているようである。

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牽引されていく「機動九年式七糎半野砲改」。
機動十五年式野砲と弾薬が同じなのでこれを使っても問題ないのである。



【開発後記】

最初のころに作った野砲をリニューアルした作品です。
思えば初期のころからこの国軍はやたらと砲ばっかり運用してますね…。
変えたところは砲尾とハンドルをちゃんとつけたことぐらいかな?
あと余剰部品を載せて属国に売るとかそういう台所事情を想像するのは好きです。なんだかリアルですよね






十五年式軽戦車サギッタ

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15th Year Type Tankette Sagitta


【概要】
民主連邦陸軍自慢の軽戦車。
特筆すべきはその製造コストの安さ、車体の小ささ、そしてありとあらゆる武装・防御力の貧弱さである。
恐らく豆戦車を戦力として数えている国は民主連邦以外存在しないだろう。
既存の騎兵部隊を置き換える形で配備が進められている。
偵察や歩兵直協には便利ではある…便利ではあるんだけど。


【開発経緯】
民主連邦軍は大変旧式な軍隊であった。
その最たるものが騎兵であろう。
信じられないことだが、騎兵連隊が未だに軍の主力としての位置を占めていたのである。
一度決められた組織を無くすのは難しい。騎兵部隊こそ既得権益とコネの象徴であった。

しかしようやく民主連邦軍をもってしても騎兵は役に立たないのではないかと考え始めた。
後方偵察ならまだしも正面突撃や追撃にしても近代兵器の前では無力すぎた。
一部の軍上層部は「騎兵に機関銃を持たせれば機動性が高く便利なのでは」と主張した。
もっともそれも歩兵部隊が機関銃を揃え、自動車化が進んだことによってなかったことになったのである。

馬の大部分は輜重に回す(哀しいことに兵站のかなりの部分は未だ馬匹に依存していた)として問題は「騎兵旅団」という枠組みである。
これを無くそうという声も一部の先進的将校からあげられたが、騎兵科出身の将官等から大反対が起こったこと、そして今更新しい連隊を編成したり改変するのは極めて面倒であることから立ち行かなくなった。
そこで騎兵旅団という枠組みを残し、機甲化することで自動車化歩兵と機甲部隊の間をとろうとしたのである。
ある意味機械化歩兵ということもできないが、その内実はもっと旧式な何かであった。

問題は何を騎兵旅団に配備するかということである。
民主連邦の財政基盤上まとまった数の主力戦車は買えそうもなかった。
民主連邦の主力戦車は十三年式戦車であったが、大した性能でもないにもかかわらずかなりの高コストであった。
既存の戦車では大量の需要に応えられなかったのである。

そこで動いたのが民主連邦の大軍需企業、銀星重工である。
銀星重工側はこれまでの常識を超えた安価な戦車を作り上げると申し出たのである。
陸軍兵器局としてもこの問題には頭を悩ませていたので渡りに船とばかりの設計させることにした。
陸軍上層部としても自分達が使う訳ではないので性能低下に関しては大目に見たようである。

銀星重工は徹底したコストカットを図った。
まず車体は当時大々的に製造していた牽引自動車をそのまま流用した。
そして牽引自動車に合わせる形で(至極狭かった)武装や装甲を取り付けたのである。
当然設計は驚くほど短期間で終わった。申し出からわずか1ヶ月だったという。
こうして世界で最も安く、最も弱い「主力戦車」が出来上がったのである。

完成品を見た民主連邦陸軍の将兵達はその可愛さに胸を打たれた。
その小ささ、健気に走る感じはまさに萌えを感じさせるものだったのである。
騎兵旅団側も戦車というものをあんまりよくわかっていなかったためその設計に至極満足し、こうして「世界一安い戦車」は納入されることになったのである。
現場の戦車兵の苦労はそこから始まるのである。

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【武装:12.7mm機関砲*1 乗員:1名 最高速:時速20km】
ボンネットは元の設計とほとんど変わらない。エンジンがある分だけ前の方が若干防御力が高いかもしれない。
機銃部分はささやかな傾斜装甲になっているが本当にささやかなので機銃弾ぐらいなら防げる。
砲とかロケットとかで狙われたらどの部分に当たろうが綺麗に貫通するのだが。

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後部から。大型のハッチは乗員の出入り口である。
前方部分は元の牽引自動車が色濃く残っているが後部はかなり変更されている。

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視界を広げるために前方ハッチを開けることが可能である。
というか機関銃の弾薬部分により前が見えないという残念仕様である。
狙撃されたりすることもあるけどどのみち20mm以上の弾丸で撃たれたらあんまり安全じゃないから割り切ろう。

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上陸演習の様子。
戦車上陸艇1隻に対し本戦車2台と兵士一式が乗り込めるのでかなり好評だったりする。


【実戦】
本車両は陸軍で普遍的に使用されたが、主な納入先は憲兵隊であった。
伝統的に騎兵が多く、治安維持程度の任務で駆り出されることが多かったためである。

そのためたびたび治安維持目的で本車両が前線で投入された。
小回りが利き、現地住民の反感をそんなに買わない見た目をしているからである。
もっともその撃たれ弱さからたびたび反撃され、残骸を晒している。

ちなみに民主連邦は「世界一安い戦車!」と題して海外輸出をもくろんで大々的に発表した。
しかし目の肥えた諸外国は値段以上の欠陥を重々感じ取り、全く売れなかったという。
民主連邦兵器のガラパゴス化は何もこれだけではないのであった。

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砂浜を上がる姿は実際可愛い。




【開発後記】
レゴ社の短いキャタピラ、小さすぎてどうにも使いづらい子だったので思い切って豆戦車の材料にしちゃいました。
豆戦車いいですよね!ロマンの塊ですよ。弱いですが。
レゴの戦車作品の中では製作コストはかなり安い方だと自負しているのですがどうでしょうか…!
人もちゃんと乗るようにするのが結構難しかったような気がします。
あ、ちなみにLego Digital Designerでこの豆戦車の設計図作っちゃったので興味がある方はお気軽に、どうぞ!

十五式重対地攻撃機ラドン

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Type 15 Heavy Anti-Land Attack Plane Radon

【概要】

対地攻撃力にパロメーターを全部振ったティルトジェット機。
一目でわかる通りとんでもない兵装搭載量を誇る。
主に海軍陸戦隊の航空支援に従事し、そこそこ頼りにされている。
しかしその引き換えに活動可能な時間は驚くほど短く、また整備も泣かせるほど手間がかかる。


【開発経緯】

民主連邦海軍待望の陸戦隊が完成して数年。
当初の目的は陸軍抜きで陸戦部隊が欲しいという不純極まりないものであったが、創設するとなかなか役に立った。
民主連邦自体離島が多い地形であり、また対外遠征を積極的に行う政治的状況であったためである。
海軍陸戦隊は自国権益拡張の尖兵として東奔西走の働きを見せた。

それと同時に上陸作戦自体の難しさも思い知らされた。
特に海軍内で問題とされたのは陸戦隊の火力の不備である。
陸軍のように大砲や重戦車を運ぶのは難しく、陸戦隊自体も軽装にならざるを得なかった。
艦艇からの火力支援は確かに有効だが、射程外である内陸での軍事活動を行うにあたって支障が出てしまう。
海軍軍令部と海軍省の話し合いの末、対地専用の攻撃機を製作することに決定したのである。

もっとも当初はレトロ兵器大好きな海軍大臣並びに大統領に意向により硬式飛行船を採用しようとしていたと言われる。
それが民主連邦では極めて珍しい近未来的なティルトジェット機となったのは海軍大臣と大統領が風邪で寝込み、判断力が低下していたためであった。
ダメ元で出されたティルトジェット機の設計素案がまさかの許可をもらったのである。
その時の大臣と大統領は意識がもうろうしていたと言われが定かではない。

ティルトジェット機の設計自体民主連邦では初めてであり、製作は難航したがなんとかなった。
製造は国内軍需メーカーのトップ銀星重工が主導し、一部部品は海王やA.P.Cといった他軍需企業に委託した。
民主連邦一丸となって製作した結果、製造からわずか半年で前線に配備することになったのである。
もっとも一説にはティルトジェット機の可動部分と言った大事な部品のほとんどはA.P.Cが製造設計したということである。

前線部隊からは近未来的なフォルムと頼りになる武装から大まか好評な評価であった。
その姿はまさに次世代の戦争を想定させるものだったのである。

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【乗員:2名 武装:20mm機関砲*1 対地榴弾ロケット*16 対戦車ロケット*8 強化陣地用硬式ミサイル*4 500kg爆弾もしくは増槽*1 対戦車ミサイル*2 】

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後部座席は驚くほど広い。
偵察機や観測機としての役割も果せる。
まぁ飛行可能時間が1時間もないという絶大な欠点があるのだが。

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作戦行動中の「ラドン」。
攻撃時は機首部分が20°程下に曲がるため少し対地視界が良くなる。

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出撃前の本機の様子である。
ネックは整備である。ティルトジェット機のためエンジンに莫大な負荷をかけるためである。
特にエンジンは故障を起こしやすく、定期的な整備や好感が必要である。

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ちなみにいろんなところがダイナミックに開く。
乗り降りが実際便利。


【実戦】

本機は陸戦隊の支援に当たっており、牽制の上陸等の任務で常に上空を直衛している。
また華北帝国成立時には反発する一部軍閥勢力に対して空から矢のようにロケットを浴びせた。
その際に地対空ミサイルに一部が撃墜され、ティルト機の問題点も浮かび上がったと言える。
また整備不良によりその数倍の損失を出していたりもしている。
とはいえ信頼は厚く、今日も陸戦隊の空の守護神として空を飛びまわっている。



【開発後記】

珍しく近未来的な兵器を作りました。ティルトジェット機ですよ!ティルトジェット機!
といいますのもこれを製作した時自分は風邪気味だったのです…。
朦朧としてたせいかいつもつくらない感じの兵器を製作したのかもしれません。うん。
モデルはエヴァに出てきた戦略自衛隊のあの航空機ですね。落とされ役の奴です。

華北帝国軍 Ia-1装甲機関車マンダ

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North Mandarin Empire Ia-1 armoured locomotive Manda

【概要】

華北帝国陸軍で運用されている装甲車。
特筆すべき事項として蒸気機関を採用していることが挙げられる。
その残念な外見と合わせて本装甲車の性能はいろいろと残念であり、他国と比較するのも哀しい性能である。
とはいえ技術後進国であった華北帝国にとってマンダは初の装甲車であり、その汎用性の高さから今日も華北の広大な大地を元気に走っている。よく壊れるけど。


【開発経緯】

華北帝国は後進国である事は紛れもない事実であり、特に工学技術に於いてそれが著しかった。
帝国は典型的な農本国家(主産業は大豆と小麦であった)であり、その農業技術でさえ立ち遅れているため肥沃な大地と人口に依存したものであったのである。
それを護る軍隊も大多数の歩兵とそれを支える騎兵にとって成り立っており、自動車が配備されていたのはせいぜい軍高官の移動手段に使われる程度であった。それも他国から輸入したものである。
機械化は全く進んでおらず、旧式化した軍隊だったのである。

しかし周辺の状況はそれを許さなかった。
北と南には強力な共産主義国家が興り、その圧力が日々強まっていた。
特に北からの脅威は帝国自体を併呑しうるかもしれないと思わせるほどになっていた。
このままでは伝統ある華北帝国自体が消滅してしまう。
危機感を共有した皇帝ノートン2世とその高官たちは帝国軍の弱兵ぶりを改革し、機械化を進めるよう思い立った。
そしてまず初めに多用途に使うことができる万能装甲車の国産を目指したのである。

しかし自動車秘術の蓄積が皆無の帝国は、まず軍事技術を提供してくれる国を探さねばならなかった。
そこで当時帝国唯一の友好国であった東南イージアの軍事国家、レゴランド民主主義連邦の力を求めたのである。
極東に勢力圏を強めたい民主連邦にとって帝国の申し出は渡りに舟であった。
早速連邦の主要軍需企業、銀星重工の技官を数名帝国に派遣し意欲を見せたのであった。

帝国から出された条件は大まかにいうと二点であった。
一点目は化石資源が石炭しか産出しないために蒸気機関が主要な動力となっている帝国の実情を反映して蒸気機関にとって動く装甲車にすること。
二点目は今後帝国内の工場で装甲車を作り、現地の工員や技官に帝国出身者をなるべく採用すること。
平たく言えば複雑な機構を用いずに技術後進国の帝国にも作れるようにという事であった。
いずれも難題であったが、蒸気機関の問題は既存の小型機関車用のエンジンをほぼそのまま流用し、後者の条件は構造を馬車から参考にすることで帝国内に多く存在する馬車工場群で製造できるようにし、強引な方法で解決したのであった。

こうして民主連邦で生産された第一号車が帝国に納入、その後銀星重工の現地工場が稼働し、華北帝国悲願の初の国産装甲車は何はともあれ成功したのであった。
そしてこれをきっかけに民主連邦は帝国と深いかかわりを持つことになるのである。

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【乗員:2名 最高速度30km/h 武装:100mm迫撃砲*1】

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【何とも頼りないフォルム。車輪は馬車から流用した。車体側面の穴はピストルポートである。】

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【前にエンジンがある為入口は後ろからである。ハッチは広く出入りしやすい。

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【エンジンが非力なのが欠点である。穴にはまるとまず動けなくなるので注意が必要。】

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【100mm迫撃砲は威力絶大である。ただし2発目はない。】


【実戦】
この残念装甲車は幸か不幸か実践に用いられたことはない。
全てのマンダ装甲機関車は騎兵連隊に配備されており、偵察、警備、観測に戦闘の用途に合わせてさまざまなバリエーションが存在する。
現場からは蒸気機関周りのトラブルが多数報告されている。
そもそも1時間に1回水をタンクに入れないと空焚きして爆発するという恐ろしい仕様である。
もっとも冬季ならばいくらでも雪が降るので水確保の点ではあまり心配はないのだが…。
それでも帝都東安の軍事パレードを行うときにマンダの姿はよく映えており、臣民からの評判も高く、帝国軍の新たなシンボルとなっているのである。



【開発後記】

弱そうな装甲車作りたいなぁと思って楽しく作ってみました。
スチームパンクが入ってるのかもしれない。
馬車のタイヤ(?)がいいポイントになりました。
プロフィール

けーにっひ

Author:けーにっひ
駄作兵器と失敗兵器と旧兵器が大好きな人。
ロマン溢れる歪んだ兵器をレゴで作るのが趣味。
コメントいただけると嬉しいです。
どうかよしなに。

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