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ようこそ!このサイトへ!ダメな性能ですが、愛しくて哀しいレゴの兵器を作っています。
架空国家とその軍隊についての設定と解説が主なコンテンツです。
感想いただけると大変嬉しいです。

最新記事:装甲列車を更新しました!

目次

民主連邦について
私、ケーニッヒが作った架空国家、レゴランド民主主義連邦(通称DUL)についての設定です。

民主連邦陸軍
メインコンテンツ1。主に陸戦兵器についての作品集です。ロマンに生きる残念な性能です。

民主連邦海軍
メインコンテンツ2。主に海戦兵器についての作品集です。同じく残念な性能です。

内務軍
民主連邦の防空とか治安維持とかそういうのを担当する三つ目の軍、内務軍の兵器です。

雑記
管理人の近況です。

オフレポ
管理人が参加したオフ会のレポート。内容察してね!

民主連邦の過去設定
レゴ国際連合があった頃の民主連邦の兵器とか設定の記事です。現在は引き継いでいません。



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民主連邦における政治機構と指導者たち

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【民主連邦における政治組織】

民主連邦政治組織
〈民主連邦政治機構概略図〉

レゴランド民主主義連邦の中枢は上記のような組織図で説明される。
民主的な国家であり、大統領と首相が権力を相互に監視する体制…のはずだった。
とはいっても民主政治なんて一度も行われたことはない。自由もあまりない。
各組織で有する権力の差が著しく、建前と実態が乖離しているのが実情である。

この中でも陸軍省と海軍省の権力が特に強く、気に入らない議員のクビを吹き飛ばすことができる。
また広範な職掌を持ち、内務軍という暴力装置も保持している内務省も卓絶している。
基本的には寡頭政をとる軍主導による政治と言って差し支えないと思う。
以下は各組織の概要である。

A.大統領府…民主連邦最高の権力組織
もちろん大統領によって統括される。国軍指揮、予算、人事、外交等その権力は絶大である。
それゆえ4年に一度、国民投票によって選出されるはず…なのだが当然選挙は機能していない。
長年対立候補がない事実上の信任投票が続いている。
独裁者並の権力を持つ、が陸海軍の高官たちにも配慮しないといけないのが難しい所である。
民主連邦では権力は常に銃口から生まれているからである。
 
B.内閣…文官組織の最高峰
首相がその代表である。民主連邦最高議会から任命される。
大統領に対しては不信任を表明することができ、大統領の権力濫用を防止する役目であった。
しかし現在の首相は幼女が務めており、その点全く機能していないと言わざるを得ない。
そもそも憲法上大統領は首相に優越すると規定しているため、事実上肩書だけである。 
各省の統括指揮が主な役目だけれど、現在慣例上大統領府がその代行をしている。

C.民主連邦最高議会…国権の最高機関だったもの
憲法上は国権の最高機関。連邦制という観点から各地方が代表を議員として送り込む。
だったのだが現在は完全に骨抜きにされている。
議員の定数が大幅に増やされ、退役軍人や勲功者が大量に捻じ込まれたためである。
なお議員になると様々な特権を享受することができるため、憧れの職業である。
一応2年に1度改選されるけど、些末な問題である。

D.陸軍省・海軍省…軍の政治組織
他省と比較して圧倒的な権威を持つ省。そりゃあ武力を持っているから当然である。
なお陸軍・海軍大臣になるためには現役武官ではないといけない決まりとなっている。
主に軍政について扱い、部隊の編制や予算策定等々の平時任務を行っている巨大なお役所である。
議員が迂闊に非難したりすると罷免されたり、左遷されたり行方不明になったりする。
ちなみに戦時の作戦等は参謀本部が管轄する。ただその境目は結構曖昧。
  
E.内務省…広大な権力を持つ文官組織
陸海軍省からみたら多少劣るが、他の省から見れば優越した権力を持つ組織である。
主に内政担当。特に治安維持を一部担当している点が強い。
近年、更に軍の補給や鉄道を管轄する内務軍を配下に有するようになる。
そのため市民生活により強力な介入ができるようになった。
当然、内務大臣には有力な議員が配置される。

F.外務省
国家間外交の推進や調整を行う政治組織である。
といっても大統領府や有力軍人が勝手に外交しに行ってしまうためあんまり出番はない。
その後のアフターフォローや調整・謝罪役である。

G.農商省
特に商業が発達している民主連邦産業の保護発展を推進する省。
統制経済を目指しているがなかなかうまくいかない。

H.財務省
普通の国は大抵財布を握っている組織が強いが、民主連邦に於いてはその限りではない。
その役目はいかに多くの軍事予算を負担や不満がかからない形で引き出せるかという事である。
年々巨額になる軍事予算に頭を悩ませている。拒否すると大臣のクビが飛ぶ。

I.司法省
最も権力を持たない省である。
そもそも司法が行政府の下にあることに、この国の本質が見えるだろう。

J.労働省
民主連邦国民の適切な労働を監督し、健康の増進に努める組織である。
人民を塗炭の苦しみに追い込むと暴動や革命が怖いので、宥和に努めている。

K.参謀本部
民主連邦陸海内務軍の作戦を指揮する組織。
本来なら大統領府の諮問機関に過ぎないのだが、当然この国では絶大な権力を誇る。
ただし陸海軍のセクションの問題があるため、慣例上参謀総長と参謀次長のどちらかを陸軍、どちらかを海軍軍人にしている。
人員も陸海軍で大体均等に配分されるという徹底ぶりである。
現在は海軍出身者が大統領なので、総長を陸軍、次長を海軍軍人が務めている。

行政組織図
〈つまり事実上の組織はこのような命令系統となっている。民主制ではないのだ。〉


【民主連邦を指導する高官たち】

セカエ大統領
大統領
民主連邦本国北部の中核都市、チューハノイ出身。海軍元帥にして民主連邦の最高権力者。
先代の大統領から権力を受け継いだ、いわば二世大統領である。
ただ先代大統領ほどの力量も手腕も才能も特にない。
彼の主な関心は私腹を肥やすこと、そして己の出身である海軍の強化である。
兵器局が開発したさまざまな新兵器に奇想天外な提案をして技術者たちを困らせるのが趣味。
一時期帝政にしようかと考えたが、政府高官たちに止められた。好物はピザとアイス。

カヤシロ副大統領
副大統領
前ビールマ州総督。前任の副大統領が急逝したため副大統領となった。かなりの大抜擢である。
出身はジャガルタ近郊。難関プノンペンネ国立大学を首席で卒業後、官僚となった。
「南部出身者は高官にはなれない」という慣習を打ち破って出世し、各州の総督を歴任した。
その後ビールマ州にての反政府活動を抑止した働きを認められ、現在の地位となる。
性格は温厚。地方分権主義者である。モットーは「子どもたちが笑顔で暮らせる国を目指す。」
インフラや教育の充実に力を尽くしており、民主連邦の内政はこの男によって支えられている。
あとロリコンである。

イマケ官房長
官房長
大統領の頭のあんまりよくない命令を改変して対処する役目。文官である。
官房長自体は役職的にそんなに偉くはないが、内実は莫大な権力を持っていたりするのはそのため。
首都プノンペンネ近郊出身である。文官のエリートコースを登りつめここまで来た。
能力自体は極めて高く、優秀な官僚である。
滅茶苦茶なトップでも国が運営できているのは、この人物が寄与するところが極めて大きい。
ただあまり性格はよくない。

ナカニセキ参謀総長
参謀総長
南部の大商業都市シンガボーロ出身。陸軍大将である。
自称民主連邦の若き策士。民主連邦軍の指揮、作戦を一手に背負う。
初代大統領の時にひたすら追従を繰り返し、遂にこの地位に登りつめた。
軍の作戦方面のトップである。黒い参謀軍服はエリートコースの証だ。
とはいっても、海軍には命令が出せないことを苦々しく思っている。
今日も彼は陸軍大臣とタッグを組んで、陸軍の充実と海軍の縮小に邁進している。

ホシウォカ参謀次長
参謀次長
プノンペンネ出身。海軍中将である。海軍の作戦を統括する。
海軍の権限保持と拡大に全力を尽くす海の漢である。
海軍大臣と比べると若干(ほんの若干)現実認識にたけており、近年の民主連邦海軍におけるブラウンウォーターネイビーの志向はこの男の意向が大きい。
ただし別に彼が開明的というわけではなく、予算を引き出すための方法に過ぎないのであるが。

ティグサ陸軍大臣
陸軍大臣
シンガボーロ出身。陸軍大将。
試験秀才で、学科の成績だけでここまで上り詰めた。
さまざまな理由をつけて陸軍予算を拡大する。
その抜群の手腕から「たかり屋」と呼ばれている。
ちなみに兵隊を率いたことはないらしく、現場の事はあんまりよくわからない。
彼が関心がある事は国家予算からどこまで陸軍に回してもらえるか、そしてどうすれば海軍を廃止できるかについてのみである。
そういう点では軍政について主に扱う陸軍省のトップはまさにうってつけだったと言える。

シサカマチ海軍大臣
海軍大臣
南部の大軍港、タラント出身。海軍大将。
弁が立つため陸軍との予算交渉で珍重され、現在の地位まで上り詰めた。
大艦巨砲主義の信奉者であり、その野望のために全身全霊を賭けて海軍予算の拡張を目指している。
また熱血漢であり、質問した議員へ「ばかやろう」と一括して、問題になった話は有名である。
ちなみに船に弱く、酔い止めがないと乗船できない。

フティミ内務大臣
内務大臣
現華南共和国の首都上杯出身。
民主連邦の高官にしては珍しく、本国出身ではない。
もともと掃除機のセールスマンだったが、その弁舌の才が認められめでたく内務省に入省、そのまま出世して大臣となった。
民主連邦の重要な情報は大抵この者の口から伝えられる。
巧みな語り口で民衆の不満を抑えることに関しては、他に右に出るものはない。
洞察力も鋭く、民主連邦の残念な現状をもっともよく見ている人間でもあるが自分から動こうという気は特にないらしい。


ナゴ華南共和国大統領
共和国大統領
民主連邦の傀儡国家、華南共和国初代大統領にして共和国軍の総司令官を務める。
元民主連邦陸軍中将である。華南共和国という傀儡をコントロールされるために派遣された。
共和国成立時に民主連邦陸軍機甲部隊を率い、自ら国の誕生を主導した経緯がある。
巨大な傀儡国家、華南共和国の建国における中心的な人物である。
現在は大統領自ら富国強兵を務めており、華南共和国軍はさながら彼の私兵と化した感がある。
その武器兵器共に精鋭であり、同国は本国の頸木から脱却しようと邁進しているのである。

カクウォザ華南共和国副大統領
共和国副大統領
華南共和国の副大統領。元民主連邦陸軍大佐である。共和国陸軍中将でもある。
民主連邦陸軍勤務時代は参謀本部に配属されており、北部方面課の作戦課長であった。
ナゴ大統領の華南軍私兵化に恐れをなした本国高官達が、監視役として急遽彼を副大統領にしたのである。
その任務は適度に共和国の内政をする事、そして共和国の状況を本国に逐一通達する事である。
共和国自体まだ弱く本国に従属せざるを得ないため、彼は今日も副大統領の座にとどまっている。


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〈高官会議の様子。国の頭は国会ではなくここである。〉





【執筆後記】
国のキャラクター付けです。
ろくでもない国のほうが書いてて楽しいと、私は思ってやみません。
ちなみに人名は全て我が地元、名古屋東山線の駅名から採っています。





装甲列車

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Armoured Train

【概要】
民主連邦軍が世界に堂々と誇る鉄道警備の切り札。
特に先頭砲車の有する厳めしい外見と恐ろしい車幅は世界でも類をみなく、極めて特徴的である。
強力な攻撃力と防御力を誇るが、維持する費用も見た目通りベラボーに高く、運用する内務軍は運用コストに息切れしながら今日も何とか走らせている。


【開発経緯】
近代以降の軍隊において、鉄道は必要不可欠である。
機械化が他国と比較して著しく立ち遅れている民主連邦において、それはさらに顕著であった。
動員計画は鉄道と船舶輸送が基軸であり、あらゆる陸軍部隊の兵站は鉄路によって賄われていた。
自動車もある程度配備されていたが、それはあくまで輸送網の末端あるいは補助にとどまっていた。

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〈駅にて貨車に乗り込む兵士達。〉

鉄道の維持管理は、兵站輸送を担う内務軍の最も主要な任務の一つである。
円滑な人員・物資輸送を敢行するためには、あらゆる努力が犠牲をいとわず払われた。
巨大な軍隊を動かすためには、正確なるダイヤグラムと緻密な輸送計画が必要とされた。
そして当然それを遂行するためには、鉄路の安全が確保されることが肝要であった。

インフラ
〈民主連邦の主要インフラ一覧図。〉

しかし広大な線路網の警備は困難を極めた。
特にそれは未だ戦闘が断続的に勃発する民主連邦の傀儡国家、華南共和国内で顕著であった。
敵対する軍閥兵士や民兵たちは容易に駅を襲撃し、線路を爆破し、貨車を叩き壊した。
警備する共和国軍や民主連邦駐屯軍は常に後手に回った。

特に深刻なのは車両の被害であった。
輸送中の部隊は脆弱であり、また後方の兵站が脅かされることは軍事行動に深刻な影響を与えた。
主要拠点ごとに警備兵を置いて収まるには、華南の地はあまりにも広大であった。
まさに点と線の支配である。
共和国政府は泥縄的に馬賊を雇って治安維持を図ったが、抜本的な解決にはならなかった。

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〈鉄道警備を担当する馬賊たち。あまり当てにならなかった。〉

内務軍は前線から日々聞こえる苦痛を鑑みて、車両自体に攻撃力・防御力を付与することにした。
装甲列車の始まりである。
もっとも初めは既存の貨車や機関車に鉄板を取り付け、機関銃を備え付ける程度であった。
しかし鉄道を破壊しようとする軍閥側が躍起となり、大砲や爆薬付貨車、ついには軍用機まで持ち出し、対抗するため列車側も飛躍的に増強した結果、世界でも屈指の装備となってしまった。
そもそも先進的な国家軍では装甲列車自体不要だと思う。

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〈初期の警備車両。このころはまだ可愛かった。〉

完全編成の装甲列車が持つ火力は、1個方面軍に匹敵すると言われるぐらいである。
軍用車両も必要に応じて多様な種類が製作・運用されており、内務軍はオーソドックスな車両から特殊車両まで、豊富な種類を保有している。
なお内務軍自体は管理と運用を専門としており、搭乗する警備兵は陸軍が派遣している場合が多い。


【各車両の紹介】

A.十六年式先頭重火砲車
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本車両は極めて重武装であり、47mm速射砲塔2門、側面に75mm歩兵砲を4門も備え付けている。
側面に砲を載せたこともあり非常識な幅を持つため、限られた路線しか走ることができない。
先頭部分は衝角が備えつけてあり、正面に立ちふさがった障害物を文字通り粉砕することが出来る。

47mm速射砲塔は十三年式主力戦車等に載せられているものと同一のものである。
砲塔は某東側国家が保有していた戦車砲塔の設計を無断で流用しコンパクトにしている。
75mm歩兵砲は機動十五年式七糎半野砲と同じ砲を流用しており、射角が狭いことに定評がある。

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〈計6門もの火砲を搭載しているため、内部は極めて雑然としている。〉

空間のほとんどは砲弾が隙間なくびっしりと並べられていることがわかる。
何しろ砲手だけでも6名も必要なのである。
尊大な見た目と裏腹に装甲厚は控えめなので、ごくまれに敵弾が貫通して大爆発を起こす。
よりによってスポンソン側面部分にハッチがついている点も、その脆弱性に拍車をかけている。
それでもその火力は敵部隊にとって脅威であり、内務軍にはそれなりに尊重されている。
なお余りにも重量があるため、大型の機関車じゃないと編成に入れることが出来ない。


B.十七年式中間重火砲車
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十六年式先頭重火砲車の設計を全面的に見直し、利便性と常識性を高めた火砲車である。
武装は47mm速射砲塔2門。
側面砲を除去し衝角を控えめにした結果、車高を抑え、先頭でなくても運用できるようになった。
全方位に向けて安定して砲を指向でき使いやすいため、装甲列車の編成に多く使われている。
重量も軽減したため小型の機関車でも無理すれば牽引できるようになった。
2階には完全武装の内務軍兵士が搭乗しており、銃眼から安全に銃撃を加えることができる。

本車両は民主連邦海軍にも注目され、なんと秘かに台車を外し改造、装甲艦として使用された。
後の彼らの言い分では「理論上は可能だった」という事だが、当然うまくいくはずもなく、新造装甲艦「パインドネシア」として揚々進水したのち30分で浸水沈没することとなった。

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〈装甲艦「パインドネシア」級。この写真の後すぐ沈んだ。〉


C.十八年式重機関車
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連なる軍用車両を牽引する機関車。
その中でも十八年式重機関車は最も馬力が高いものであり、2基の発動機を内蔵している。
外見は実に武骨で、乗り込みやすいようにあちこちに手摺が取り付けられている等実用最優先の造りをしており、頑丈かつ整備性が高いのが強みである。

本車は他のものと比較して、設計が大幅に見直されていることも特徴である。
民主連邦が独自で製作した機関車として、十六年式軽機関車〈写真〉や十七年式重機関車が挙げられるが、設計技術が未熟であったため、両車両とも欠陥車として名高い。

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〈十六年式軽機関車。足回りに重篤な問題を抱えており、カーブが曲がれなかった。〉

本車両に限らず、民主連邦軍が使う機関車や貨車は、平時では民間需要を賄うために使用されている(ただし大半は国有鉄道によって運用される)。
準戦時や戦時に認定されると、内務軍が動員計画に従い段階的に徴用するシステムが構築されており、そのため戦時状態が長引くと国民生活に著しく悪影響を与えるという、実に軍事政権らしい愉快な仕様になっている。


D.十七年式速射砲車
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列車警備用の砲車である。
要塞用に使われていた57mm速射砲を2門備え付けており、即応火力を担う車両となっている。
乗員は4名。
速射砲は、要塞用としては貧弱だったためお役御免となったものを、内務軍が拾ってきた。
頑張れば装甲車両も撃破できるかもしれない。

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〈57mm速射砲。可もなく不可もなくといった性能である。〉

仰角は広めにとれるが、対空砲にはならない。
中央部分には申し訳程度の装甲天蓋と砲弾ラックが備え付けている。
砲弾ラックに敵弾が命中すると、綺麗に貨車ごと吹っ飛ぶことで悪名高い。
本車両は比較的軽く汎用性が高いので、多くの編成で使用されている。


E.十八年式重速射砲車
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十七年式速射砲車に小改良を施し、より高威力な75mm速射砲を搭載した列車警備車両である。
75mm速射砲は同じく不要となった要塞からもぎ取ってきたものであり、贅沢にも防盾までつけたため、かなり図体が大きくなってしまった。
そのため1門しか載せる空間がなく、それでもギリギリなので旋回半径がかなり制限されている。

しかし57mm速射砲と比較して貫徹力や爆風半径は大きく、射角をつければ射距離をのばせる。
列車警備用のみならず、前線に引っ張り出されて火力支援に当たることもある。
車両は一応装甲化しているが、装甲天蓋部分に砲弾が詰め込まれていることは改良前と特に変わりがないため、往々にして貨車ごと吹き飛ぶことも変わりはない。


F.十七年式指揮車
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装甲列車を指揮する、いわば頭脳の機能を果たす車両。
車内にはぎっちりと通信機械や電子機器が詰め込まれており、武装は皆無である。
大きな鉢巻きアンテナが特徴。簡易的な編成の場合は持て余すので、大規模編成時に接続される。

高性能の通信設備を備えているため、陸軍が連隊や大隊本部として内務軍から借りることがある。
つまり外からみたら本車両に指揮官がいることが丸わかりなので、逆によく集中攻撃を食らう。
そのため一部の将校からは忌避されているという。やたらと高価なのも欠点である。

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〈指揮車を用いて臨時の司令部を設立している様子。〉


G.貨車
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ある意味円滑な輸送を担う装甲列車のメインと言うべき車両。
大型と小型の無蓋貨車が民主連邦では汎用的に使用されている。

大型無蓋貨車は4輪のボギー車であり、民間貨車に小改良を加えて軍用にしたものである。
具体的には側面に軽く装甲板を取り付け、自衛用と対空攻撃用に機銃架を設置した程度である。
歩兵部隊の大半はこの車両に詰められ、戦地に動員されていく。
快適度も何もかも取っ払った簡便なそのスタイルは、兵士たちから極めて評判が悪い。
鉄道輸送を担当する内務軍も、さすがに兵士がかわいそうだなと思い、屋根付きの客車を新規設計することも考えたが、そのコストから動員計画が破綻することが判明したため、事実上棚上げとなってしまった。

小型無蓋貨車は2軸の簡易的なものである。
大型貨車と同じく大量に使用されているが、こちらはどちらかというと荷物用である。
通常警備兵が1人搭乗する。


H.十六年式観測機搭載車
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小型の観測用オートジャイロを内部に格納した特殊車両である。
その限定的な用途レアリティが高く、国内外の撮り鉄が虎視眈々と狙っていることで有名である。

オートジャイロを飛ばすことで装甲列車の目となること、そして列車と地上部隊の通信連絡も見越して設計・生産されたが、発着手順が頗る面倒くさいため編成から外されがちだったりする。
オートジャイロ発進の際には一度停車し、格納庫を開けた上でクレーンを使用して機体を外に出し、機材を組み立て、さぁめでたく発進となる。
当然格納する際も同じ手順を巻き戻すため、停車したまま時間が大変かかる。
それでも砲弾の着弾観測や周辺の哨戒には便利なので、特に重要な編成の際には編入される。

I.十七年式警備歩兵車
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列車護衛する歩兵部隊を載せるための2軸無蓋車である。13mm機関砲を1門装備。
内務軍ではなく、陸軍歩兵が搭乗するのが原則である。
小銃用の銃座も取り付けられており、全方位に向けて銃撃を加えることが出来る。

簡易的な編成から大規模な列車群にまで車列に加えられており、最後尾に置かれることが多い。
全周を装甲板で覆われているが、特に防御力は高くないため、搭乗兵士の安全性はあまりない。
それでも貨車に載せられるよりはましである。
車内には折り畳み式の対空機銃架が備え付けられており、必要に応じて機銃を取り付けなおし、対空攻撃を敢行することが可能である。


【運用】
任務に応じて編成を柔軟に変えることができるのが、装甲列車の強みである。
以下民主連邦軍列車編成の代表的な三例を示してある(下図)。

民主連邦軍装甲列車編成案図

1は最も気合が入った編成であり、列車単体で自己完結性を持つことを目指したものである。
定期輸送便でこの編成にすると差し引きで大赤字なので、特に重要な編成もしくは鉄路を利用して、装甲列車自体が能動的に敵部隊を襲撃する際に用いられる。
砲や機銃火力だけ見れば通常編成の1個連隊を凌駕する火力を持っており、将官クラスが直接指揮に当たることが通例となっている。
この規模は本国では示威行動の時以外は滅多に見られず、華南共和国内で限定的に運用される。

2は最も汎用的に使われている編成であり、物資の効率的な輸送を主目的としているものである。
火砲は少ないが、自衛程度には十分な攻撃力を有し、コストパフォーマンスが高い特徴を持つ。
華南共和国内の軍用鉄道や、後方から前線の物資集積地を結ぶ路線はこの編成を多くとっている。
歩兵車が先頭に置くことで前方の脅威に対し機銃を掃射することができ、また万一線路に危害が加えられた場合でも、最悪先頭の歩兵車が犠牲となることで、後方の高価な機関車を守ることができる。

戦地輸送におけるもっとも実用的な編成が3である。
先頭に貨車を置くことで、線路に爆発物が仕掛けられる等の事態でも、被害を最小限に抑えられる。
小型貨車には大抵歩兵数名が搭乗し警備につくが、吹きっさらしなうえ最も死傷率が高い場所なので、拒否権がない新兵が当たることが多い。
また火砲車をつけることで、戦場における限定的な火力支援にも使用される。


【性能】
 装甲列車が警備に当たったことにより、鉄路の安全性は格段に高まったことは間違いない。
以前は特に本国外の地域においては、主要インフラでさえ当てにならないものであり、一部では馬匹を中心とした前近代的な輸送光景が随所で見られた。
しかしインフラ専門の内務軍の創設を契機として効率的な兵站輸送計画が実施されたこともあり、装甲列車の配備運用に反比例して鉄道の破壊件数は減少していったのである。
装甲列車の運用はつまりまとまった数の部隊と火砲を驚異的な速度で移動させることができるわけで、後進的な民主連邦軍にとっては大変重宝されたのであった。

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〈橋を渡る装甲列車。威圧感はたっぷり。〉

装甲列車は民主連邦が有する兵器で最も強力なものの一つである。
その運用は内務軍に大きな権力を与えたことも重要な点である。装甲列車を基点として、内務軍は人員や予算を以前とは比較にならないほど自由に取り扱えるようになった。
一方でそれは民主連邦の軍事費が雪だるま式に拡大し続けることを意味しているのである。




【開発後記】
装甲列車です。足かけ2年ぐらい、ちまちまと車両を作りこの規模まで増えました。
車両単体ごとに記事を書くことも考えたのですが、やはりひとくくりで書くことにしました。
展示会等では自作品の顔みたいなもので、大変気に入っています。
とても脆くて幅がトレイン作品としてはおかしなぐらいあるのも、ご愛敬ってやつです。

十七式河川輸送艇/哨戒艇

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17th Type River Troopship / Patrol Boat River


【概要】
民主連邦軍で大量に使用されている河川用の小型軍用船舶。
特徴的な平底と平凡な性能、そして高い量産性を誇る。
バリエーションも多く、現地改修型も含めると星の数ほどあると言われている。
ここでは大枠の輸送艇型と哨戒艇型を紹介する。


【開発経緯】
熱帯雨林と何千もの河川に覆われた民主連邦の海軍にとって、いわゆるブラウンウォーターネイビーへの志向は、現実的な選択であった。
ジャガ級河川装甲艦の配備はその第一歩であり、ある程度の成功を収めた。
河川装甲艦は現地部隊にとって火力を支援する戦車であり、後方兵站を維持する警備艇であり、平時の際には不法出入国者や密輸入の取締りにも活躍した。
民主連邦にとっては珍しく、目的と現実が高度な一致を見せた例である。
いや、本当に珍しい例である。

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〈怪しい船舶に対し臨検を行うジャガ級。ただし船速が遅いため、よく不審船に振り切られた。〉

しかしジャガ級の配備と運用が進むにつれ、その課題も明らかとなる。
最大の問題はやたらと遅いという事である。
原因は量産性の都合から民生用をそのまま流用した低速の焼玉エンジンであった。
その重量も低速っぷりに拍車をかけた。
本艦は強力であったが鈍重であり、高速性が要求される偵察や追撃、連絡といった任務にはあまり向かなかったと言える。輸送能力も高いものではなかった。

ジャガ級の成功に自信を持った海軍は、より小型で安価で高速な河川装甲艦の導入を決定する。
発注先はジャガ級の設計と生産を一手に担っていた銀星重工であった。
常に低性能ながら確実に要望を形にすることには定評がある銀星重工なので、特段設計に躓くことはなく、早くも8か月後には試作型が完成したのであった。

最初に完成したのは兵員輸送型である。
先行量産型では屋根部分は省かれていたが、実戦投入の際に敵の迫撃砲弾が艇内で炸裂し歩兵部隊が壊滅したことがあったため、それを踏まえて本格量産型では屋根がつくようになった。
これにより少なくとも雨風は防ぐことはできた。

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〈量産型の兵員輸送艇。荷物の輸送にも汎用的に使用され前線からありがたられた。〉

一方で哨戒艇型の開発は少し手間取った。
船体後部に備える砲は何にすればよいか、そして砲土台部分の設計に時間を要したためである。
連装機関砲や歩兵砲、対空砲等様々な案があったが、最終的に口径47mm程度、軽量かつ汎用的な速射砲に落ち着いた。
理由は簡単で、除籍された要塞備砲として本砲が大量に余っていたためである。
ただし砲土台を単純なターンテーブル式にしたため、標準装備の速射砲に限らず様々な武装に取り換える事もできた。
これは将兵にとってありがたがられ、前線部隊の工兵たちによって魔改造ともいえる域までバリエーションが増えることとなる。

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〈量産型の河川哨戒艇。衝角は標準装備だった。〉

極めてややこしいことに、哨戒艇型の量産が当初より遅延したため、先に量産された兵員輸送型を改造した哨戒艇型も一定程度存在する。
結局のところありものを活用するのが軍隊なので、細かな違いに拘泥するのは一部のコアなマニアだけなのであった。

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〈これは輸送艇型を改造した哨戒艇。とてもややこしい。〉


【性能】
十七式河川輸送艇は要員3人に完全武装の兵士6人が乗ることが出来た。
哨戒艇型だと、総舵手1・砲手2・機銃手1の4人の要員で運用された。
またディーゼルエンジンを積んでおり、焼玉エンジンと比較して高速性を発揮、燃費も良好だった。
一方で保守点検が面倒であり、不慣れな当初は酷使された大量の発動機が廃品となったという。
なお大多数の艦は無線機を積んでいなかった。

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〈搭載された小型船舶用ディーゼルエンジン。民生用としても多く普及した。〉

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〈内部は極めて狭い。敵に攻撃されたらおとなしく撃たれるしかできない。〉

その分ジャガ級河川装甲艦と比較して本兵器は更に大量に配備された。
煩雑なので書類上艦名がつけられることもなくなり、数字が割り振られるぐらいである。
運用形態も多彩であり、主に保有していたのは当然海軍であったが、一部は陸軍や内務軍にも譲渡され運用された。
更にそこから武装を外し民間にも払い下げられたことにより、沿岸漁船に改造された本艦が漁港では多く見ることが出来る。

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〈兵員輸送型はその特徴的な外観から「靴」と兵士からよく呼ばれた。〉

ただ利便性は高かったが、快適だったとは到底言えないだろう。
内部はとても狭く、最低限の装備しか備え付けていなかった。
基本的には長期の航海は不可能であった。
また平底で浅く作られているため、外洋に出ることも困難である。

本兵器を語るうえで欠かせないのが、その種類の豊富さである。
現地部隊の状況や資材に合わせて、様々な付属品が付けたり外されたりした。
兵員輸送艇だとよくある例として防弾用の鉄板が側面に取り付けられた。
ただし酷暑地域だとやたら熱くなるので防弾板どころか屋根すら外す例もみられる。

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〈防弾板がつけられた兵員輸送艇。陸を行く兵士と共に密林を進撃する。〉

哨戒艇型も速射砲の他、様々な武器が取り付けられた。
その中では高射機関砲型が割合多くみられたが、他にも陸軍の歩兵砲や戦車砲、迫撃砲に果ては鹵獲した墳進砲まで、現地工兵部隊の都合に合わせて組織を越えた雑多な兵器が搭載されたのである。

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〈デフォルトの速射砲搭載型哨戒艇。徹甲弾から榴弾まで発射することが出来る。〉

そのため兵員輸送艇型も哨戒艇型も最前線から後方まで、汎用的に使用された。
海軍が最も多く保有する艦艇は手漕ぎボートを除くと、紛れもなく本艦である。
海軍の一大根拠地タラント軍港から、最末端のみすぼらしい基地まで、十七式河川艇はしっかりと係留されていたのである。

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〈末端基地の例。このような何もない基地は左遷先として活用された。〉

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〈上は対空機関砲搭載型、下は速射砲搭載型の河川哨戒艇である。〉




【開発後記】
前回作った河川砲艦より汎用的な、哨戒艇と兵員輸送艇です。
やはりせっかく東南アジアっぽい位置に国があるので、こういうの作ると雰囲気がありますよね。
モデルはベトナム戦争期米軍のPBR。少し「崩す」と、よりそれっぽくなります。
『地獄の黙示録』は好きな映画です。

十三年式主力戦車バリスタ改

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13th Year Type Main Battle Tank Balista Improved


【概要】
民主連邦陸軍が堂々誇る主力戦車。
歩兵支援を主目的に作られ、一目見て明らかに尋常じゃない見た目を持つ。
もちろん様々な問題を抱えているものの、度重なる改良により何とか一線級にとどめている。
後継の戦車(十七年式軽戦車)はあるものの、依然として数的にも質的にも主役なのである。
ちなみに前線からは「自走式棺桶」というありがたくない名前で呼ばれている。


【開発経緯】
技術的に劣った国である民主連邦。今でもそうであれば、当然昔はもっとそうであった。
さて民主連邦軍が初めて戦車を作ろうと決心した時、開発するにあたって必要な技術は何もかも不足していた。
何しろ未だに最前線の部隊が平然と騎兵を運用しているぐらいである。
当時から既に銀星重工は軍需を寡占していた状態であったが、ようやく国産の自動車が作れるようになった程度であった。
市井では自動車が大分普及していたが、都会は外国車に満ち溢れていた。
田舎はそもそも自動車がなかった。

しかし歩兵部隊を支援するうえで戦車の効力が絶大であることは、薄々でも理解され始めていた。
諸外国では既に機甲部隊が当たり前のものとして運用されているという。
そもそも大国(と愚かにも自負していた)の軍なのに戦車すらないのはあまりにもみっともない。
そう考えた陸軍上層部は討議の末、友好国の軍需企業に国産戦車を設計してもらうことにした。

そこにはうってつけの企業があった。誉れ高き巨大軍需企業、STUDSYSTEMS社である。
この恐るべき組織は、民主連邦の同盟国であるアストメリア共和国の企業であったため、融通が利いたのである。
早速陸軍兵器局は話を取り付け、要求開発仕様書を送った。
ここからSS社と民主連邦軍の半永続的な関係が始めるのだが…。
そこには、歩兵支援を基本とする美しくも前時代的なコンセプトが描かれていた。

新型主力戦車設計図
〈陸軍兵器局が考えた初期案。戦車のイメージがつかなかったため、既に酷かった。〉

現代的で優秀なSS社側は即座にこの要求が役に立たないという事を見抜いた。
しかしこの企業が真に優れていたのは、顧客の要望を読み取り実現するという事である。
すなわち、SS社側は民主連邦陸軍が理想とする戦車(役に立たない)を形にしたのであった。
一説によると、半世紀以上前アストメリア国防軍でボツになった戦車の設計図を基にしたと言われるが、定かではない。
いずれにせよ、要求仕様提出から半年という迅速さで、試作型は完成、披露されたのであった。

AMRスポンソン
〈SS社開発部が提示した試作戦車の初期イメージ図。量産型と武装が異なる。〉

見に来た陸軍側が一目で気に入ったため、すぐに正式採用されることとなる。
後進技術国である民主連邦でも生産できるように、設計にあらゆる配慮もなされていた。
そのため銀星重工は特に差し障りが出る事もなく量産に成功、早速前線に配備されることになったのである。


【性能】

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〈武装:75mm歩兵砲×1 47mm速射砲×1 13mm機関砲×2 乗員:5名〉

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〈特徴的な側面機関砲スポンソン。周りの敵歩兵を掃射するためだったが、逆に弱点となった。〉

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〈見た目よりは狭い内部。履帯が太いのと、やたら乗員が必要なためである。〉

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〈機銃手が乗り降りしやすいようにスポンソンは開く。生きていれば脱出する時に便利である。〉

現場からは初の戦車という事で大歓迎されたが、当然それはすぐに怨嗟の声となった。
十三年式戦車はとにかく撃たれ弱く、特にスポンソン部分が致命的に脆かった。
敵戦力が有力な対戦車兵器を持っていると、瞬く間に残骸の山を築いたのである。
また、初期型は57mm短身砲を砲塔に備えていたため、敵機甲戦力に対して全く歯が立たなかった。

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〈凱旋する極初期型の本戦車。微妙に現行のものと武装が異なっている。〉

もっとも使用に値するメリットもあった。
車体に対して履帯幅が大きく、不整地走破能力が高かったのである。
これは熱帯雨林を主とし、複雑な地形が多い民主連邦にとっては重宝することとなった。
また全周履帯だったこともあり、履帯が切れてもすぐに修理できたという。
歩兵支援としては最適であり、なんだかんだ酷評されても兵士達からは愛されし兵器であった。

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〈熱帯雨林を切り開き進むバリスタ主力戦車。ほぼ常に歩兵に追随出来た。〉

それでもこの時代遅れの戦車が戦場で生き残ることは難しく、軍が行くところその骸を晒した。
ささやかに装甲を強化したり、主砲を長砲身化したりしているが、所詮は泥縄的措置なのである。
流石にいつまでも改良型で対処するのは難しいという事で、新型の導入が検討されることとなった。
と言っても依然として機甲部隊の主力であり、最前線で堂々運用されているのである。

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〈市街地にて展開する本戦車。民主連邦軍でありふれた兵器となっている。〉

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〈海岸線を進むバリスタ。戦車なのに背が高いことも特徴である。〉




【開発後記】
SS社ことポポさんに設計をしてもらった作品です。
数年前から使っているのですが、改造を重ねつつ今も愛用している戦車なのです。
基礎設計が優秀だとやっぱりいいですね。民主連邦の看板的兵器だと思います。












プロフィール

けーにっひ

Author:けーにっひ
駄作兵器と失敗兵器と旧兵器が大好きな人。
ロマン溢れる歪んだ兵器をレゴで作るのが趣味。
コメントいただけると嬉しいです。
どうかよしなに。

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