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ようこそ!このサイトへ!ダメな性能ですが、愛しくて哀しいレゴの兵器を作っています。
架空国家とその軍隊についての設定と解説が主なコンテンツです。
感想いただけると大変嬉しいです。

最新記事:十三年式主力戦車バリスタ改を更新しました!

目次

民主連邦について
私、ケーニッヒが作った架空国家、レゴランド民主主義連邦(通称DUL)についての設定です。

民主連邦陸軍
メインコンテンツ1。主に陸戦兵器についての作品集です。ロマンに生きる残念な性能です。

民主連邦海軍
メインコンテンツ2。主に海戦兵器についての作品集です。同じく残念な性能です。

内務軍
民主連邦の防空とか治安維持とかそういうのを担当する三つ目の軍、内務軍の兵器です。

雑記
管理人の近況です。

オフレポ
管理人が参加したオフ会のレポート。内容察してね!

民主連邦の過去設定
レゴ国際連合があった頃の民主連邦の兵器とか設定の記事です。現在は引き継いでいません。



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十三年式主力戦車バリスタ改

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13th Year Type Main Battle Tank Balista Improved


【概要】
民主連邦陸軍が堂々誇る主力戦車。
歩兵支援を主目的に作られ、一目見て明らかに尋常じゃない見た目を持つ。
もちろん様々な問題を抱えているものの、度重なる改良により何とか一線級にとどめている。
後継の戦車(十七年式軽戦車)はあるものの、依然として数的にも質的にも主役なのである。
ちなみに前線からは「自走式棺桶」というありがたくない名前で呼ばれている。


【開発経緯】
技術的に劣った国である民主連邦。今でもそうであれば、当然昔はもっとそうであった。
さて民主連邦軍が初めて戦車を作ろうと決心した時、開発するにあたって必要な技術は何もかも不足していた。
何しろ未だに最前線の部隊が平然と騎兵を運用しているぐらいである。
当時から既に銀星重工は軍需を寡占していた状態であったが、ようやく国産の自動車が作れるようになった程度であった。
市井では自動車が大分普及していたが、都会は外国車に満ち溢れていた。
田舎はそもそも自動車がなかった。

しかし歩兵部隊を支援するうえで戦車の効力が絶大であることは、薄々でも理解され始めていた。
諸外国では既に機甲部隊が当たり前のものとして運用されているという。
そもそも大国(と愚かにも自負していた)の軍なのに戦車すらないのはあまりにもみっともない。
そう考えた陸軍上層部は討議の末、友好国の軍需企業に国産戦車を設計してもらうことにした。

そこにはうってつけの企業があった。誉れ高き巨大軍需企業、STUDSYSTEMS社である。
この恐るべき組織は、民主連邦の同盟国であるアストメリア共和国の企業であったため、融通が利いたのである。
早速陸軍兵器局は話を取り付け、要求開発仕様書を送った。
ここからSS社と民主連邦軍の半永続的な関係が始めるのだが…。
そこには、歩兵支援を基本とする美しくも前時代的なコンセプトが描かれていた。

新型主力戦車設計図
〈陸軍兵器局が考えた初期案。戦車のイメージがつかなかったため、既に酷かった。〉

現代的で優秀なSS社側は即座にこの要求が役に立たないという事を見抜いた。
しかしこの企業が真に優れていたのは、顧客の要望を読み取り実現するという事である。
すなわち、SS社側は民主連邦陸軍が理想とする戦車(役に立たない)を形にしたのであった。
一説によると、半世紀以上前アストメリア国防軍でボツになった戦車の設計図を基にしたと言われるが、定かではない。
いずれにせよ、要求仕様提出から半年という迅速さで、試作型は完成、披露されたのであった。

AMRスポンソン
〈SS社開発部が提示した試作戦車の初期イメージ図。量産型と武装が異なる。〉

見に来た陸軍側が一目で気に入ったため、すぐに正式採用されることとなる。
後進技術国である民主連邦でも生産できるように、設計にあらゆる配慮もなされていた。
そのため銀星重工は特に差し障りが出る事もなく量産に成功、早速前線に配備されることになったのである。


【性能】

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〈武装:75mm歩兵砲×1 47mm速射砲×1 13mm機関砲×2 乗員:5名〉

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〈特徴的な側面機関砲スポンソン。周りの敵歩兵を掃射するためだったが、逆に弱点となった。〉

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〈見た目よりは狭い内部。履帯が太いのと、やたら乗員が必要なためである。〉

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〈機銃手が乗り降りしやすいようにスポンソンは開く。生きていれば脱出する時に便利である。〉

現場からは初の戦車という事で大歓迎されたが、当然それはすぐに怨嗟の声となった。
十三年式戦車はとにかく撃たれ弱く、特にスポンソン部分が致命的に脆かった。
敵戦力が有力な対戦車兵器を持っていると、瞬く間に残骸の山を築いたのである。
また、初期型は57mm短身砲を砲塔に備えていたため、敵機甲戦力に対して全く歯が立たなかった。

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〈凱旋する極初期型の本戦車。微妙に現行のものと武装が異なっている。〉

もっとも使用に値するメリットもあった。
車体に対して履帯幅が大きく、不整地走破能力が高かったのである。
これは熱帯雨林を主とし、複雑な地形が多い民主連邦にとっては重宝することとなった。
また全周履帯だったこともあり、履帯が切れてもすぐに修理できたという。
歩兵支援としては最適であり、なんだかんだ酷評されても兵士達からは愛されし兵器であった。

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〈熱帯雨林を切り開き進むバリスタ主力戦車。ほぼ常に歩兵に追随出来た。〉

それでもこの時代遅れの戦車が戦場で生き残ることは難しく、軍が行くところその骸を晒した。
ささやかに装甲を強化したり、主砲を長砲身化したりしているが、所詮は泥縄的措置なのである。
流石にいつまでも改良型で対処するのは難しいという事で、新型の導入が検討されることとなった。
と言っても依然として機甲部隊の主力であり、最前線で堂々運用されているのである。

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〈市街地にて展開する本戦車。民主連邦軍でありふれた兵器となっている。〉

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〈海岸線を進むバリスタ。戦車なのに背が高いことも特徴である。〉




【開発後記】
SS社ことポポさんに設計をしてもらった作品です。
数年前から使っているのですが、改造を重ねつつ今も愛用している戦車なのです。
基礎設計が優秀だとやっぱりいいですね。民主連邦の看板的兵器だと思います。












十四年式二糎機動対空機関砲

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20mm Mobile Anti Aircraft Gun 14th Year Type


【概要】
民主連邦内務軍や陸軍を中心に配備されている対空機関砲。
砲架部分に取り付けられている車輪が最大の特徴である。
対空兵器としては貧弱だが、その汎用性と手軽さから大々的に使用されている。
前線ではむしろ強力な対地上用兵器として使われることが多い。


【開発経緯】
民主連邦軍の数多くある欠点の一つに、防空というものがあった。
元々敵地に打って出る思考であったため、防御的兵器を軽視しがちであったということもある。
その最たるものが、防空兵器であった。
事実本国都市部の防空配備が問題視されるようになったのは、驚くほど後のことだった。

部隊や重要拠点についての防空も、その状況に似たり寄ったりである。
対空砲や照空灯に費用を投じるよりも、その金で戦闘機を買えばいいのでは的発想だった。
現地部隊では、せいぜい対空銃架に既存の機関銃を備え付けるぐらいしかやらなかった。
そもそも民主連邦が砲火を交えていた敵はいずれも小規模で、爆撃機すら満足に保有してなかった。

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〈四輪自動車に取り付けられた歩兵用機関銃。対空機銃としても用いられたが、貧弱だった〉

しかし同盟国の敵対国から亡命した戦闘機が堂々と、民主連邦の首都に着陸するという大事件が起きて以降、防空に対して本格的に取り組まなくてはいけないようになってしまった。
接近する戦闘機を監視網は捉えられず、戦闘機が要撃することもなかったのである。大失態だった。
これにより、数段構えの防空網の必要性が、上層部の間に広まったのである。
ということで移動対空砲防空レーダーなどの兵器が開発されたのであった。

そうなると次に必要なのは即応性が求められる対空機関砲であった。
低空から飛来してくる敵航空機に、有効な弾幕が張れるようにしたかったのである。
しかし既存の7.7mm機関銃や13mm機関砲では威力が不足していた。
そこで陸軍並びに内務軍は共同で新たな口径の野戦対空機関砲を発注することにした。
依頼先は相変わらず火砲に定評のあった銀星重工である。

銀星重工側は「一撃で敵機を屠れるように」という指示から、連射できる口径としては技術的限界いっぱいいっぱいである30mmを選択した。
特筆すべきは砲架三脚部分に鉄輪を装備したことであった。
これは、どうせ機械化していない我が国軍は人力で対空機関砲を動かすに違いないであろう、という読みであったのだが、哀しいことに結果的に大当たりしてしまう。
砲架の設計に少し苦労したものの大胆な割り切りで、命令から約半年で試作機が完成したのだった。

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〈陸軍部隊に先行配備された機動対空機関砲。最初は好評だった〉

陸軍や内務軍の一部部隊で先行量産型が早速配備された。
少数の本兵器が実際に戦地で持ち込まれ、実際に使用されたのである。
30mm機関砲の威力は凄まじく、狙った敵兵を木々叢と共に文字通り粉砕した。
歩兵部隊が擁していた武器兵器では、紛れもなく最も破壊的な威力を発揮した。

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〈配置展開する30mm対空機関砲。特に陣地防御に活躍したという〉

しかしそう簡単に行かないのが民主連邦という国である。
前線からの絶え間ない苦情により、この機関砲は使用すると爆発するという事が明らかになった。
特殊鋼の耐久力不足のため、使用すると本当に砲身部分が暴発した。
爆発は射手を巻き込み、酷いときは弾倉に引火し、大惨事となったのだ。

ということで本兵器は将兵達に「爆発する銃」と恐れられたため、早急に対策が求められた。
といっても冶金技術を一昼夜でどうにかなるわけでもなく、銀星重工側は結局弾薬をサイズダウンして負担を減らすようにするしかなかったのである。
30mmから20mmに口径を変更し砲身も短くする改造が取られ、特に問題が見受けられなかったため、以後このタイプが本格的に量産されたのであった。


【性能】

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〈後部から。量産型からは機銃手用に座席が設けられた〉

20mm機関砲にサイズダウンしたことで、威力は低減したが、格段に取り回しが向上した。
一弾倉辺りの弾数も大幅に増えたため、火力が持続するようになった。
もっとも弾倉は非常に重く、兵士は扱いに苦労したという。

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〈擬装陣地を設け敵を迎え撃たんとする本機関砲。砲高を自在に変えれるのも強みである〉

先行量産型と同じく、本兵器は地上に向かって発射されることが多かった。
重機関銃より威力が高く、歩兵砲より簡便であったため、兵士達から信頼された。
徹甲弾や榴弾、焼夷弾といった多種の砲弾を発射でき、火力支援としては大変有能だった。
陸軍の一部部隊では、歩兵砲の代わりに高射機関砲が配備された。

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〈悪路でも人力で移動が可能だった。兵士にとっては大変な作業だったけど〉

しかし肝心な対空兵器としての性能は甚だ怪しいものである。
発射速度が毎分100発程度と遅く、有効な弾幕を張るには複数台必要であると想定された。
そもそも対空機関砲がどれほど役に立つのかは未知数である。
演習時に空中目標に向けて発砲したところ、航空機の敏捷性に追随できるか極めて怪しかった。
もっとも民主連邦内ではあまり問題視されず、今日も使われている。
なぜなら実際に空の敵に向けて発砲された例は数えるほどしかないからである。

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〈半壊した建物の屋上を対空陣地に転用する事例も存在した〉

車輪付砲架に取り付けられたタイプが大半を占めるが、一部は重トラックにも搭載された。
重トラック搭載型の20mm機関砲は、内務軍のみが使用している。
対空砲搭載型と同じ部隊に括られて配備されているという。
人力で一々運ばなくてよくなり、機動性も高まったのでおおむね好評であった。

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〈市街地を走る20mm機関砲搭載型重トラック〉



【開発後記】
数年前に作った対空機関砲を少しリメイクしたものです。
T字バーをいろんなところに使ったので、いろんな角度でぐりぐり動くのが楽しい奴です。
こういう小物だけど、前線の雰囲気を演出できるようなたたずまいの兵器、いいですよね。



十五年式回転翼機アラウダ

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15th Year Type Autogyro Plane Alauda


【概要】
民主連邦陸軍が保有する一人乗りの小型オートジャイロ。
着弾観測用として製作されたが、偵察や連絡もこなすことができる器用な兵器である。
便利な代物なので前線で多く使われており、将兵たちに愛されている。
もっとも防御力は皆無なので、多く使われる分損耗も激しく、パイロットは生きた心地がしない。


【開発経緯】
多くの見栄っ張りな軍隊の例に漏れず、民主連邦軍も正面装備ばかり追い求める傾向にあった。
煌びやかな歩兵や大砲、戦車を揃えるのが大国のステータスのつもりだったわけである。
それと比較して、支援装備の方はまことに心許ないものであった。
輸送車両は慢性的に足りなかったし、民主連邦の気候は陸路での運輸を大いに制限したのである。

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〈トラックで輸送される歩兵部隊。熱帯雨林とか泥とか沼とか酷い環境下で動かさざるを得ない。〉

輜重の他、民主連邦軍が弱い分野として偵察や観測が挙げられた。
正面装備に拘泥し歪な予算を組んだツケは、確実に支援装備に影響していた。
優良部隊の偵察部隊には偵察車が与えられていたが、ほとんどは四輪車がそのまま配備されていた。
まして辺境の部隊には自転車が支給されていたという。何をかいわんやである。

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〈最前線の橋を必死に渡ろうとする偵察部隊。辛い任務であった。〉

つまり不十分な情報を基に、不十分な軍事作戦を取らざるを得なかったのが陸軍の現状だった。
同盟国や友好国軍と比較して、立ち遅れていることを実感した陸軍兵器局は、空から偵察・観測できるような兵器を導入することを決意する。
そこで小型オートジャイロの設計を、銀星重工に下命したのである。
同社はすでに海軍用のオートジャイロを製造しており、十分な実績があると判断されたのである。

銀星重工は、設計にあたり「コンパクト性」を非常に重視した。
発動機は馬力が比較的弱い者の軽量なものを選択し、徹底的に軽量化を図った。
また輸送時の利便性を鑑みて、翼や羽を折り畳めるようにしたのである。
そのため多少強度は弱まったが、見て見ぬふりをしたのであった。

設計指示から約8か月の期間を得て試作機が完成、斬新な折り畳み機構やコンパクトな外見は見学に訪れた軍高官たちを唸らせたという。
それは地を這いつくばって戦う、前近代的な戦闘からの脱却と未来の象徴にも見えたのである。
性能は要求より低かったものの、全体的な雰囲気が良かったため、正式発注が決定したのであった。
正式発注後、ラテン語で雲雀を意味する「アラウダ」という名称が付与された。
量産機は優良部隊から逐次配備され、将兵の多くはその姿に進歩を感じたのである。


【性能】

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〈かなり小型のフォルム。オートジャイロとしての最低限の機能しかついていない。〉

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〈いろんな部分が折り畳めた。しかしその分いろんな部分が脆くなった。〉

兵器としては可愛いと思えるほど小さく低速であったが、観測機材としてはうってつけであった。
本機の多くは砲兵部隊に付属し、空から着弾観測をおこなった。
民主連邦陸軍の大砲はその旧さも相まって命中精度が非常に劣悪であったが、アラウダの配備により多少は数字が改善したという。それでも他国と比較すると酷かったが。

観測任務と比較すると、偵察任務はあまり良い数値を残したとは言えなかった。
確かに空からの視覚は多くの情報を地上部隊にもたらしたが、その分本機の損害は大変多かった。
低速かつ非武装のアラウダは、敵部隊に見つかった瞬間高確率で死を意味した。
一説によると、陸軍で最も損耗率が高かったのは本機のパイロットだと言う。

現場で装甲板を張り付けたりする等の改善はなされたが、有効な程度の装甲板を張り付けつつ、飛ぶことができなかった。重すぎたのである。
同様の理由で機関銃等の武器を載せることも失敗した。爆弾なんて到底無理な相談である。
アラウダの装備はパイロットの手に握られた拳銃、それが全てであった。

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〈野営地で駐機するアラウダ。墜ちやすいことから兵士からは「蚊」と呼ばれた。〉


本機の一部は珍しい運用方法が取られた。装甲列車である。
わざわざ専用のオートジャイロ搭載貨車が製作され、そこから飛ばすような工夫が取られた。
装甲列車部隊の目となり脚となる重要な機材であるが、発進まで手続きが煩雑なので兵士達からは嫌がられている。

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〈オートジャイロ搭載貨車からクレーンで吊り下げられるアラウダ。〉

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〈クレーンで地上に降ろされた後、簡単な組み立てを経て発進となる。〉





【開発後記】
缶詰パスタ氏が製作されていたオートジャイロを参考に、自分で製作したものです。
こういう支援装備もいいですよね。寸詰まりの機体は鳥山明味があって結構好きです。
ただし結構接続がシビアなのが難点ですが…。

ジャガ級河川装甲艦

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Jaga Class River Ironclad


【概要】
民主連邦海軍が保有する河川・沿岸用の小型船舶である。
「装甲艦」という古めかしい名前の通り、船体がある程度装甲化された平底の軍艦である。しかも衝角つき。
100年ほど前に遡った見た目だが、熱帯雨林に河川が多い同国では役立つことが多く、重宝されている。
強力な火力を持つため、川の戦車的な扱いであり、歩兵部隊の支援にも用いられる。
ただし貧弱な航行能力のため、外洋に出ることができず、たびたび高波に浚われる可哀そうな船でもある。


【開発経緯】
民主連邦は豊穣の地であった。
その源泉は、国土の至る処に河川が巡り、複雑な海岸線を形成していたことに起因していた。
張り巡らされた河川は人々の生活水準を向上させ、入り組んだ海岸線は多様な文化をもたらした。

無印
〈民主連邦の国土。長大な半島には大河川に国際運河が多く点在している。〉

しかしこの独特な地勢は国土と権益を守護せんとする海軍にとって、常に悩みの種であった。
沿岸警備は困難、一度上陸を許すと、河川に沿って内陸深く侵攻されることが想定された。
常時の警備や臨検も大変な業務であり、官憲の目が行き届かない地域が常に存在したのである。

それに対して、従来海軍は有効な手立てをとることができなかった。
威厳たっぷりに振舞おうとする海軍上層部は、外洋艦隊こそが最重要であるという観念を持っており、常にブルーウォーターネイビーを志向していたからである。
貴重な予算の多くは派手な計画に散在され、下地を支える沿岸警備や河川警備はあまり重視されなかった。
海軍の構造は、ニーズとは乖離した歪な形状となっていたのである。

そんな状況下でもオト―級警戒発動艇など、沿岸に適した小型船を一応それなりの数揃えていた。
しかし、オト―級の火力や耐久性は低いに、それすら配備できない最末端の基地すら存在した。
最も下に位置する基地は、粗末なバラック小屋に壊れかけの無線機と小銃が置いてあり、腐りかけの艀には中古の木製手漕ぎボートが係留してあったという。
こういった僻地の最貧基地は主に懲罰や左遷目的の人事で使用された。

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〈末端基地の様子。多くは外界から隔離されており、やる気のない兵士が詰めていた。〉

こういった粗末な状況の変化は、主に外圧からもたらされた。
国際運河や重要航路の安全を保障しなければならなかったのである。
国富の多くを貿易によって生み出している民主連邦にとって、それは死活問題となった。
海軍は夢見心地の大艦隊主義から、現実的な路線の修正へと、渋々ながらも進むこととなる。

以上から、銀星重工造船部に向けて河川・沿岸用の小型砲艦の要求が出されたのであった。
要求仕様書はいつものごとく、総花的なものであった。
主な条件は、以下の通りである。

1.水深が浅い河川でも航行できるよう、平底とすること。
2.広角に志向できるよう砲塔搭載とすること。また砲とは別途機銃も装備すること。
3.耐久力を高めるために船体を装甲化すること。
4.敵船舶に対し甚大な脅威・損害を与えるため、衝角を備えること。

特筆すべきは4である。衝角というあまりにも前時代的武器が指定されていた。
これは臨検や不審船の対応として、ぶつけて沈めればということが想定されたためである。
最ものちに完成して判明するが、むしろ味方や無関係の船を沈めることが圧倒的に多かった。
銀星重工造船部は以上の主要条件を、大手軍需企業としてそつなくこなし、試作1号艇は仕様書提出から早くも7か月後に完成したのであった。

試作艇は要求より航行能力と速度が劣っていたものの、海軍側は大変好意的に受け取った。
性能自体は凡庸であったが、銀星重工は現状を鑑みて設計にひと工夫を加えていたのである。
プラットフォーム化である。主要武装を状況に応じて変化をつけて搭載することができた。
そのため多様な任務に耐えることができたのが大きな売りであった。
海軍は早速量産を指示、短期間で民主連邦中に普及したのである。
量産1番艦は民主連邦の州名をとり「ジャガ級」と命名された。


【性能】
まず目を引くのは船体後部に載せられた大型の回転砲塔である。
これは陸軍が保有するリクトル重装甲車の砲塔をそのまま流用したものであり、銀星重工特有の計算高い生産省略化の賜物であった。
ただし武装は強化されており、75mm短身砲が装備されていた。
同砲は徹甲弾や榴弾を撃ちこむことができ、後々重宝されることになる。
更に13mm機関砲も剥き出しで積んだため、本艦は今までとは比較にならないほど強力な火力を有していた。

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〈後部砲塔。射程距離は短いものの、十分な支援火力を持っていた。〉

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〈船室後部は砲弾が所狭しと並べられている。〉

しかし大分無理して砲塔を積んだため、安定性は極めて不安なものであった。
船体に比例して砲塔や砲弾が重いため、重心は常に後ろ側に寄っていた。
後に前部衝角の強化や、荷物を全体的に前に積むなどの泥縄的施策がとられたのである。

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〈バランスをとるため、荷物室は船室前部に設けられた。弾薬の他食糧や燃料が積み込まれた。〉

もう一点の不安要素は搭載する機関の出力がかなり貧弱であったことである。
量産性を重視した銀星重工は、民間船舶用に卸している焼玉エンジンをそのまま搭載した。
焼玉エンジンは燃料の自由が効き、構造が簡易であったこと、そして船乗り出身の水兵達にとって馴染みの代物であり、扱いやすかったことは大きなメリットであったが、何分パワーが出なかった。
全力を出しても10ノット以下の速度であり、容易に振り切られた。

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〈船室中央部には焼玉エンジンが剥き出しで搭載されている。暑くて仕方なかった。〉

以上の理由から航行能力が極めて弱く、前述したとおり頻繁に高波に浚われ喪失した。
また平底であり安定性が低く状況によっては大変に揺れたので、船酔いは日常茶飯事だった。
民主連邦パインドネシア州沖合において勃発した地震では、ある河を津波が遡上したことにより、当該地域の本艦が全滅したという事件は、海軍の間では記憶に新しい。
しかし波の穏やかな河川や沿岸地域ではさして問題ではなかったので、将兵の多くは歓迎したのである。

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〈横から見たジャガ級河川装甲艦。臨検や警備のためにしばし陸戦隊員が同乗した。〉

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〈操舵室もある程度装甲化されており、ハッチから敵に銃撃を加えることができる。〉


【運用】
本艦は沿岸・河川の警備、臨検、連絡や輸送とありとあらゆる雑務に使用された。
海軍にしては珍しく現実を踏まえた兵器であったため、多くの基地に配備され任務に就いた。
事実ジャガ級が配備された後、密輸や海賊行為の検挙率は大幅に改善される。

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〈臨検する河川装甲艦。民主連邦では河川交通は未だ盛んであった。〉

戦時においても河川装甲艦は頻繁に用いられた。
特に陸上インフラが低く、河川交通を補給線とする場合において大いに重宝された。
警備だけではなく、海軍陸戦隊員と共に川や沿岸を航行し、しばし敵基地を攻撃した。
良好な火力と装甲は、まさしく水上戦車と言うべきものであった。
少数部隊で神出鬼没に奇襲をしてくる本艦を、敵兵は大いに恐れたという。

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〈陸戦隊員と共に河を遡る装甲艦。歩兵部隊の進撃と合わせることができた。〉

しかしいかんせんスピードが出ないことから、滅多打ちに合い座礁・転覆することも多かった。
本艦は大量に生産されたが、少なくない数が撃沈破されている。
装甲化されてるとはいえ、当たり所が悪ければ普通に穴が開いた。特に甲板が脆かったという。
その活躍は多くの水兵の亡骸と共にあったわけである。

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〈停泊し物資の積み込み中のジャガ級。水兵にとって貴重な休息時間である。〉




【開発後記】
河川装甲艦というロマンあふれる作品です。
直接的なモデルは特にないですが、19世紀末に思いをはせつつ作ってみました。
完成してから、旧陸軍のAB艇に似てるかなぁとも気づいたり。
こういう船があると、架空国家のリアリティがぐっと上がりますね













プロフィール

けーにっひ

Author:けーにっひ
駄作兵器と失敗兵器と旧兵器が大好きな人。
ロマン溢れる歪んだ兵器をレゴで作るのが趣味。
コメントいただけると嬉しいです。
どうかよしなに。

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