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ようこそ!このサイトへ!ダメな性能ですが、愛しくて哀しいレゴの兵器を作っています。
架空国家とその軍隊についての設定と解説が主なコンテンツです。
感想いただけると大変嬉しいです。

最新記事:十七年式牽引自動車アークトゥルスを更新しました!

目次

民主連邦について
私、ケーニッヒが作った架空国家、レゴランド民主主義連邦(通称DUL)についての設定です。

民主連邦陸軍
メインコンテンツ1。主に陸戦兵器についての作品集です。ロマンに生きる残念な性能です。

民主連邦海軍
メインコンテンツ2。主に海戦兵器についての作品集です。同じく残念な性能です。

内務軍
民主連邦の防空とか治安維持とかそういうのを担当する三つ目の軍、内務軍の兵器です。

雑記
管理人の近況です。

オフレポ
管理人が参加したオフ会のレポート。内容察してね!

民主連邦の過去設定
レゴ国際連合があった頃の民主連邦の兵器とか設定の記事です。現在は引き継いでいません。



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十七年式牽引自動車アークトゥルス

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17th Year Type Tractor Arcturus


【概要】
民主連邦の数少ない良心、赤星発動機が生産している万能トラクター。
民生用として設計されたが、その高い性能により軍隊でも使われるようになった。
とにかく頑丈なのが特徴である。今日も田畑から最前線まで走り回っている。


【開発経緯】
民主連邦があらゆる面で遅れた国であることは言うまでもない事実である。
国家権力を象徴する軍隊ですらこんな感じである。産業も当然遅れていた。
特に農業の後進性は他国の人間から見れば目を疑わんばかりであった。
農村の景観は数百年間ほとんど変わらないと言っても良かったのである。

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〈牧歌的な農村の風景。荷車や大八車が堂々の現役であった。〉

地方の後進性を示す典型的な指標は自動車の普及率である。
平均して50人に1台…つまり一つの村に車両が数台あれば良い方であった。
当然比例して自動車を運転できる人間も、驚くほど少なかった。
そんな訳でその内需も人口規模に比して極めて控えめなものにならざるを得なかったのである。

そんな惨状に敢然と立ち向かおうとしたのが軍需企業である赤星発動機であった。
我が国の停滞性を自動化で打破しようと、彼等は民生用のトラクター生産をぶち上げた。
トラクターなら既存軍用車両のノウハウが使え、しかも民力の底上げに役立つと考えたのである。

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〈市街地を走る民間自動車。都市部にその過半が集中していた。〉

安価でかつ丈夫な車両が志向された。
そのために、例えばその発動機は装甲車用のものがそのまま使用された。
また絶望的な悪路にも耐えれるよう、装軌式にすることにした。
赤星発動機の惜しまぬ努力により、1年の開発期間を経てトラクターは完成した。
赤く輝くうしかい座の星から「アークトゥルス」と命名された本車両は、頑丈で良好な性能を誇った。
農民の約3年分の収入と同じ値段であり(それでも既存のトラクターよりは遥かに安かった)決して安いとは言えなかったが、それでもその評判からかなりの売れ行きを示したという。

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〈農村で働くアークトゥルス・トラクター。その性能は歓喜の声で迎えられた。〉

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〈極めて簡素な操作機器であり、楽に扱うことが出来た。〉

その高い整備性と性能には軍も着目せざるを得なかった。
民主連邦軍が既に有していた軍用トラクターは不良品スレスレの性能であり、兵士から怨嗟の声が上がっていた。
そこで試しに本車両で重砲を牽いてみたところ、故障もせず動いたため慌てて正式採用となる。
こうして新たに「十七年式牽引自動車」と正式名称が振られ、逐次部隊に配備されることとなった。
本車両は赤星発動機最大の売れ行き商品となったのである。


【性能】
十七年式牽引自動車の最大の長所は簡素かつ堅牢な構造にあった。
故障しにくく整備も楽であり、荒っぽい軍隊向きな車両だったと言えよう。
極寒の山岳から酷暑の密林まで、弾薬物資に重砲まで、あらゆる環境に概ね対応できた。
そのため実に需要が高まり、前線に何台あっても困らない状況となったのである。

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〈75mm野戦砲を運ぶ牽引自動車。余裕で牽くことが出来た。〉

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〈運用に工夫と余裕を加えれば、重砲でも運ぶことが出来た。〉

そこで十七年式牽引自動車をまとまった数確保するため、政府はある政策を実行する。
それは平時の際に政府がトラクター購入の補助金を支出し一個人が買いやすくする代わりに、戦時に一定程度安く「買い上げる」というものであった。
この軍民混同した施策のおかげで、豪農以下の層でもトラクターを所有できるようになった。
ただし買い上げる値段は大変安く、更に車体番号を基にした抽選制により供出される車両が選ばれるため、それを回避しようと賄賂が横行しているという。

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〈トラクターの「買い上げ」を求められる農民の様子。拒否権は原則ない。〉

本車両は軍のあらゆる場面で使われている。最も数を使っているのは陸軍砲兵隊である。
後方兵站確保や基地設営のために、内務軍にも一定数配備された。
内務軍所属の一部車両では独自に改造され、ドーザーが取り付けている。
また海軍も物資運搬等の港湾管理を目的に少数保有しているという。

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〈ドーザーが取り付けられた十七年式牽引自動車。草木を薙ぎ倒すときに便利である。〉





【開発後記】
少し前に作ったトラクターです。
一幅のゴムキャタの扱いに困っていましたが、違和感なく武骨な感じにまとまった気がします。
最近農村のジオラマを作ったところ本作品と大変あったため、一気に記事を書いてみました。
ミリタリーでも砲兵陣地に飛行場にと、ジオラマの脇役として重宝しています。

十八年式重自走砲オナゲル

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18th Year Type Self Propelled Gun Onager


【概要】
民主連邦陸軍砲兵隊、虎の子の大型自走砲。
75mm加農砲を装備しており、強力な攻撃力を誇る。
機動性が付与された大型火砲は前線でも大変喜ばれるものであった。
ただし製造・運用コストが高く、少数の部隊でしか運用されていないのが実情である。


【開発経緯】
民主連邦軍が想定したあらゆる戦争において、砲火力は不可欠であった。
茹だる湿気の熱帯雨林から雪吹きすさぶ山脈地帯まで、国権が遂行する戦争には大小様々な大砲が引っ張られ消費された。
そして数年前と比較すると車両数が充実してきた軍隊であったが、それでも大砲の運搬には馬匹が使用された。時には人力である。
各種砲弾や物資も含めその進軍速度はあまりにも遅く、また補給線はあまりにも貧弱だった。

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〈上は補給線と進軍速度をめちゃくちゃにする代表、36cm重榴弾砲である。〉

当然ながら、砲自体を自動化すれば良いという案はかなり以前から検討されている。
実際に陸軍では重装甲車の車体を改良した自走榴弾砲が製作され、配備されていた。
しかしその配備数は限定的なものにならざるを得なかった。
大砲のみ自走化しても、他の歩兵部隊や補給部隊がついてこれなかったのである。
これは歩兵と砲兵の綿密な協調を前提とする陸軍にとって残念な結果であった。
また根本的に、装輪車両に重砲を載せること自体いろいろと無理があった。

一方で自走砲ぽい何かが配備されたことにより、それなりにメリットが軍全体に理解された。
その行軍速度、配置展開の迅速性は前線においてかなり評価されていた。
軍上層部にとっても部隊ごとに大砲を張り付けるより、自走砲を部隊間で融通する方が経済的かつ合理的だと考えられた。
そこで今までの蓄積を基に、一度専用の自走砲を作ろうということになったのである。

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〈主力の75mm野戦砲。たくさん作られ、たくさん配備された。〉

まず手始めに汎用的に普及している75mm野戦砲を載せた車両にすることにした。
自走砲設計の請負先は安心と信頼の大手、銀星重工であった。
製砲技術に自信があった設計チームは、まず75mm野戦砲の小型化に取り掛かった。
民主連邦にしては珍しく、さしたる欠陥も苦労もなく再設計に成功したのであった。
実際に幾分コンパクトになった本砲は「十七年式加農砲改」と名称が振られ、独立した形で要塞砲等に使用されていた。

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〈再設計された十七年式加農砲。よくわからない軍参謀達が見学している。〉

その銀星重工を以てしても、重い砲を載せる車体の開発には難航した。
例えば発動機は軽戦車のものを流用したが、常に出力不足であった。
特に課題となったのは転輪とサスペンション部の強度である。
しかし最終的には多少の問題に目を瞑り、試作車両は完成した。
陸軍も一刻も早く自走砲が欲しかったので多少の問題に目を瞑り、量産が命じられたのである。


【性能】
十八年式重自走砲オナゲルと名付けられた本車両は、3人乗りで75mm野戦砲を搭載した。
重戦車を除くと、軽戦車や中戦車より全長が大きく、威圧感があった。
しかし内部は砲弾で敷き詰められたため、乗員のスペースは暴力的なまでに狭かった。
砲兵はお馴染みの鍔広帽を捨て戦車兵用帽を被ったが、根本的解決にはならなかった。

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〈最大仰角をとった重自走砲。履帯が頻繁に外れた。〉

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〈車両内部。携行弾数を増やしたかったためぎっちり砲弾が積められた。〉

本車両の最大の欠点はやはり足回りであった。
重量過大なことに加え構造的に脆かった事から、頻繁に壊れて動かなくなった。
履帯は外れたり折れたりしたし、転輪はすぐに取れ、車軸は折損した。
発動機もすぐにオーバーヒートして煙を吹いた。

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〈市街地にて砲撃を加えるオナゲル。〉

しかし真に恐ろしい点は、この欠陥だらけの兵器を砲兵隊が使いこなしていることである。
超重榴弾砲を頂点として数々の面倒くさい兵器を今まで相手にしてきたため、その整備力と忍耐力は民主連邦軍の中でもずば抜けていた。
砲兵達にとって、多少問題があっても機動力がある本兵器は普通に重宝された。
実際に戦場において、オナゲルは支援砲撃で顕著な活躍を見せた。
また貫通力も高かったため、時には最前線で直接砲撃も行ったのである。

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〈水兵射撃をする重自走砲。視認しやすいよう防盾は開くようになっている。〉

もっとも車体の互換性が低く大きい点は、露骨にコストに跳ね返ってしまった。
そのため到底行き渡っているとは言えず、一部の優良部隊のみ配備されている。
また自走砲を効率的に運用するには後方の兵站も自動化する必要もあり、それが運用をさらに限定的なものとしている。
依然多くの部隊は旧式の野戦砲を使っているのが、実情なのである。

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〈市街地で展開する本車両。道路幅ギリギリである。〉

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〈水兵射撃する自走砲と軌を一にして、歩兵が突撃する。〉





【開発後記】
実は本格的に初めて作った自走砲です。
考えてみれば戦車と大砲があったら、まぁ自走砲は作らねばなりません。
手癖で特に参考にせず作ったのですが、意外と様になったので良かったです。
自走砲のような車両は特に、ジオラマを展開するにあたってとても似合いますね。

十七年式七糎半野戦砲

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75mm Field Gun 17th Year Type


【概要】
民主連邦陸軍砲兵隊が擁する主力野砲である。
歩兵砲より射程が長く重い点で、何となく住み分けがなされている。
連隊附属の砲兵旅団で多く配備されていることから、「連隊砲」と呼ばれた。
古めかしい外見と時代遅れの性能だが、軽くて丈夫で安いことから汎用的に使われている。


【開発経緯】
民主連邦陸軍は特に大砲に拘る軍隊であった。
小さいものは歩兵砲から大きいものは重榴弾砲まで、多彩な大砲が前線で使い潰された。
歩兵を中核とする組織にとって、規律ある砲火力は不可欠なものであった。

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〈歩兵砲を引っ張る兵士達。銃火器の貧弱さを砲火力で補う必要があった。〉

しかし歩兵部隊が持ち運ぶ軽量簡便な砲では火力に限界がある。
それを補う存在こそが陸軍砲兵隊であった。
砲兵隊は牽引車両や輸送車両を多く擁し、歩兵では運用できない重砲を扱った。
一部の部隊を除き砲兵隊は旅団として歩兵部隊に附属し、前線兵士を支えた。

砲兵隊が旧来から既に擁している重砲としては、十五年式三十六糎超重榴弾砲が存在した。
この巨砲の攻撃力はとんでもないものであったが、運用もとんでもなく面倒なものであった。
小回りが利かず、設置にも発砲にも撤収にも時間と手間がかかったのである。
前線部隊はより軽量かつ扱いやすい大砲を求めていた。

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〈重榴弾砲。敵に破壊されるよりも前線で放棄される方が遥かに多かった。〉

また十五年式重榴弾砲は射程が短い点も、融通の利かなさに拍車をかけていた。
その問題を受け、陸軍兵器局は簡便かつ長砲身の野戦砲の運用を構想した。
計画された砲口径は75mm。これは歩兵砲や重戦車砲と同じ大きさである。
(ただし使用する弾薬は当然違った。)
実際にその計画を受けたのは、当時民主連邦の火砲をほぼ一手に担っていた銀星重工である。

設計は意外にも順調に進んだ。
銀星重工には今まで諸外国兵器のライセンス生産やデッドコピーで蓄積した技術力があった。
また歩兵砲と比較すると、重量の制限をそこまで気にしなくてもよかったという事情もあった。
試作型は命令から9か月後には早くも完成していた。

兵器局は試作砲を受け取り検証の末概ね問題ないと判断、些末部分を改良の上量産する旨指示した。
重工側は砲架強度の設計を一部見直し、早速量産を開始したのである。


【性能】
十七年式野戦砲は、それ自体はかなり保守的な設計であった。
特に顕著なのは砲車輪で、大きさと剛性を両立するため馬車のような古めかしいものとなった。
そのため振動に弱く、ほどなくして車両で牽引する時は時速10km以下と定められた。
それ以上の速度で牽引すると、軸が折損する危険性があったのである。

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〈前横から見た図。堅実な構造とも言えるし時代遅れの構造とも言えよう。〉

本砲は民主連邦陸軍が汎用的に使用する砲の中で、最も射程が長かった。
徹甲弾に榴弾、榴散弾と多様な弾種をぶっ放すことができた。
また初速が高かったため、泥縄式に対戦車砲として前線にて使われることもあった。
後に対戦車用途を見越して本砲用の成形炸薬弾が開発・運用されたぐらいである。

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〈敵装甲車に向けて砲撃する本野戦砲。見方を変えると砲兵陣地まで蹂躙されかけている。〉

現在、陸軍砲兵隊にとっての主力は、紛れもなくこの十七年式野戦砲である。
最前線から銃後、本国から辺境、ありとあらゆる場面にいるのである。
古めかしい設計だが、その簡便な設計は高い信頼性と量産性を生み出した。
民主連邦が手掛ける戦場の多くに本砲は姿をあらわし、兵士と運命を共にしている。

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〈傷ついた市街地に砲兵陣地を構える様子。最低3人で操砲できた。〉

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〈擬装された陣地に潜む十七年式野戦砲。過酷な環境でも確実に動作した。〉

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〈砲兵隊を閲兵するセカエ大統領一行。砲口から権力は生まれる。〉





【開発後記】
標準的な野戦砲が欲しくて作ってみました。
作ったのはだいぶ前ですが、なかなかネタにしにくく放置してた感じです。
馬車の車輪を使った結果、武骨な旧めかしさが演出できた気がします。
大砲はジオラマと組み合わせると、とても絵になって楽しいですね!

十七年式軽戦車ピルムバタ

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17th Year Type Light Tank Plumbatae


【概要】
民主連邦陸軍が満を持して送り出した次世代主力戦車。
今までの戦訓を基に、武装や足回りの設計は一新されている。
走攻守バランスが整っており、無難に弱い軽戦車である。
それでもないよりは遥かにマシなので、前線からも喜ばれている。


【開発経緯】
劣った民主連邦陸軍の中でも、特に装甲部隊は目に見えて時代遅れであった。
戦車を始めとする装甲車両は、歩兵の支援に徹するのが陸軍の原則である。
それに従い装甲車両は旅団として分割され、有力な歩兵連隊に付属した。
一部の騎兵部隊(と言う名の軽装甲車部隊)を除き、民主連邦の装甲部隊は基本的に自己完結し独力で戦闘することは想定されていなかったのである。

そのため陸軍が誇る十三年式主力戦車「バリスタ」は、対歩兵戦闘に重きを置いた設計であった。
世界中を見渡しても、側面に機銃スポンソンが取りついた主力戦車はこれぐらいしかないだろう。
当然速度も歩兵が追随出来る程度以上はあまり求められていなかった。
しかし凄惨な戦訓からバリスタは大幅な改造が繰り返され、初期型とは別物になってしまった。
度重なる改良は非合理的かつ非生産的なものであり、その生産を圧迫していたのである。

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〈十三年式戦車の初期型と最新の改良型。思えば遥々遠くまでやってきた。〉

一部の(ほんの一部の)開明的な技術将校達は、これを機に速力に秀でた「まともな」主力戦車を新規に開発、配備することを考えた。
しかしそのようなドクトリンの根幹を揺るがす提案は、闇に葬りさられる危険性が高い。
そこで彼等は提案した新型戦車について、騎兵部隊が有する軽装甲車の役割も同時に担うため快速性を重視したことにし、統一した規格を量産配備するメリットを説いたのだった。
安く早く強く戦車が配備できる点は、万年貧乏性の軍上層部には抗えない魅力である。
遅かれ早かれ開発命令は出たのであった。

設計に当たったのは、曖昧な仕様要求を低性能ながら形にすることに定評のある銀星重工である。
銀星重工の技術陣は既存の十三年式戦車のサスペンション構造をそのまま流用しつつ、極めて常識的な構造にまとめたのであった。砲塔は某国のものをデッドコピーした。
もっとも車高が他国戦車比較して高くなったのは、この国の技術力の底を表している。

試作車は特に問題なく(砲塔の回り方に問題があるぐらいだった)、滞りなく量産が開始された。
完成した量産車は古代ローマにおける投げ矢から「ピルムバタ」と名付けられたのである。


【性能】
十七年式軽戦車ピルムバタは三人乗り、武装は45mm速射砲が1門、7.7mm機銃が2挺だった。
内訳は操縦手が1名、無線機・機銃手が1名、そして砲手兼車長が1名である。
3名で一車両が動かせる点は、多砲塔戦車等でやたらと乗員がいる装甲部隊にとってありがたかった。
ただし車長1人で砲塔を動かすには、相当の熟練が当然のように必要とされた。

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〈後部から。新規設計の発動機を積んでおり、快速性を発揮できた。〉

特筆すべき性能はないが、走攻守揃っており壊れにくかったため、前線から重宝された。
少なくともそれ以前の戦車より遥かにまともだったためである。
歩兵装甲車問わず一定程度の攻撃力があり、悪路走破性も高かった。
諸外国からは「偉大なる凡作」と呼称された。

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〈砂丘地帯を歩兵と共に進撃するピルムバタ。難なく動いた。〉

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〈熱帯雨林を切り開き進むピルムバタ。これでも難なく動いた。〉

本戦車を頼りにしたのは民主連邦軍だけではない。
皮肉なことに、後に民主連邦と敵対する華南の軍閥勢力もピルムバタを愛用した。
継続的な武力衝突により、まとまった数の車両が鹵獲されたためである。
鹵獲した戦車は敵味方の識別のため紺青に塗分け、戦地に投入された。
また一部の車両は砲塔を外し、歩兵用の重墳進砲が搭載された。

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〈軍閥勢力によって鹵獲された車両。敵味方問わずちゃんと頼りにされた。〉

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〈墳進砲が載せられた鹵獲ピルムバタ。凶悪な火力により民主連邦将兵から恐れられた。〉

現在十七年式軽戦車は民主連邦陸軍の優良装甲部隊に優先して配備されている。
車両数では十三年式主力戦車に匹敵するぐらいである。
もっとも生産費用は高止まりし、全車両の更新はまだまだ先の話である。
本戦車はこれから民主連邦軍の顔となるだろう。

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〈閲兵に臨む装甲部隊。車高がやたら高いのがわかる。〉





【開発後記】
一幅履帯が手に入ったという事で思い切って使って作ってみた軽戦車です。
慣れないからか民主連邦らしからぬ真面目な設計となってしまいました。
でも実はサスペンションをつけたり初の7幅車体だったり砲塔バスケットをつけてみたりと、技術的な意味では私にとってかなりのブレイクスルーだったりします。
ジオラマに合わせやすい点でも好きな作品ですね。















プロフィール

けーにっひ

Author:けーにっひ
駄作兵器と失敗兵器と旧兵器が大好きな人。
ロマン溢れる歪んだ兵器をレゴで作るのが趣味。
コメントいただけると嬉しいです。
どうかよしなに。

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